掲載日 : [2017-06-28] 照会数 : 7032
続く婦人会研修…近畿A地協に150人
[ じゃんけん体操でひと休みするオモニたち ]
2年後の70周年みすえ組織の大切さ学ぶ
在日韓国婦人会(朴善岳中央会長)の第250回大研修会(韓日文化交流セミナー)が13日、近畿A地協を対象に和歌山県白浜町で開かれ、兵庫、京都、滋賀本部から約150人が参加した。
14日の講演は、韓国が生んだ世界的テノール歌手、ベー・チェチョルさんを日本に紹介した輪島東太郎さんが、ベーさんが2005年に甲状腺がんと診断され、手術の末に声を失ったが、06年に日本で声帯機能回復手術を受けて奇跡の復活を遂げた話を中心に「ベーさんと知りあい、韓国や在日同胞に向き合う人生に変わった。韓日友好に努めたい」と強調した。
民団新聞の哲恩副局長は、在日であることから逃避してきた人生が、学生時代の同胞サークルとの出会いによって民族意識が芽生え、外国人登録法(外登法)改正運動がライフワークになった」と述べた上で、80年代半ばからの民団、婦人会、青年会が一致団結した力が、外登法の指紋押捺制度を廃止に追い込んだ実績を土台に、「ヘイトスピーチ根絶に全力を尽くそう」と訴えた。セラピストの安得煕さんは、じゃんけん体操などを紹介しながら、脳の活性化運動を日常生活に取り入れる大切さを述べ、会場全体で実践した。
15日の総括で朴善岳会長は「婦人会は2年後に創立70周年を迎える。呉公太民団中央団長は、慰安婦合意の履行を訴え、日本の世論も共感した。在外同胞750万人がいる中で、そういう主張ができるのは在日同胞だけだ。1923年の関東大震災時に同胞虐殺があったが、その当時に民族組織があったなら悲惨な事態は起こらなかったと思う。だからこそ組織を強化し、ともに運動しよう」と呼びかけた。
婦人会京都本部の金和子会長は「韓国人であることのすばらしさ、在日としての誇りを強く感じた」と話した。兵庫本部の崔和代会長は「日本の医術がベーさんを生き返らせたことに感謝する。在日の運動があったからこそ、現在の私たちの地位がある。在日から逃げる人生ではなく、闘う人生の大切さを学んだ。在日が懸け橋にならないと、韓日関係はうまくいかない」と研修の成果を述べた。
滋賀本部の金泰順会長は「100年に一人の逸材であるベーさんの人生を知り、すべてに前向きに生きること、希望を持つことの大切さを知った。在日であることを隠すことなく生きる時代になったが、ヘイトスピーチなどの新たな差別もある。その意味でも組織が必要だと痛感した」と感想を述べた。
(2017.6.28 民団新聞)