掲載日 : [2021-04-14] 照会数 : 5910
「松代大本営」について知る…‐NPO団体が小・中学生向けリーフレット作成
[ リーフレット中面から ] [ リーフレットの表紙 ]
【長野】アジア太平洋戦争末期、敗戦間際の旧日本軍が本土決戦に備え長野県埴科郡松代町(長野市松代地区)の山中に掘った巨大な地下坑道跡について解説した新リーフレット「松代大本営」(小・中学生用、A4版)が完成した。
中面には「大本営」の意味、信州松代が選ばれた理由、韓半島から本人の意思にかかわらず6500人ほどが連れてこられ工事に従事したといった記述が見られる。
作成にあたったNPO法人松代大本営平和祈念館によれば、修学旅行や「平和学習」の目的地として新型コロナ感染が広がる東京や沖縄を避けて信州松代に変更する学校が急増しているという。
ちなみに、同NPO法人が案内した小学生の数は2019年10月はわずか44人にすぎなかったが、20年は1436人だった。なんと32倍になる。現地での案内やガイド活動の依頼が増えるにつれ、昨年6月ごろから子供向けパンフレットの必要性が事務局内で話し合われてきた。
工事命令が下されたのは44年4月から45年6月まで。完成すれば政府、NHK、電話局が入る予定だった「象山地下壕」(イ号倉庫)には、韓国人が過酷な労働環境のもとで懐かしい故郷を思って書き残したと思われる「大邱」「密城」(密山と推定される)の文字が残されている。実際に書かれている場所は非公開区間だが、写真だけは公開区間に展示されている。
(2021.04.14 民団新聞)