掲載日 : [2021-01-15] 照会数 : 8612
「韓日交流の先頭に立つ」呂団長、新年会で決意を表明
[ 民団中央新年会で韓日関係改善への強い決意を表明する呂健二団長 ]
「腹割って話し合って」…両国政府に改善強く要請
民団中央本部と東京本部は12日、東京都内のホテルで2021年度中央新年会を開催した。コロナ禍の中、感染防止に細心の対策を施し、参加者も首都圏の民団幹部や傘下団体役員、日本の国会議員など、例年の3分の1ないし4分の1にあたる150人と、規模を大幅に縮小した。テーマは「韓日友好」。呂健二団長は「今年1年は正念場。皆さんと共に民間交流の先頭に立つ」と決意を披露した。
はじめに昨年1年間の活動を映像で振り返った。コロナ禍で主要行事が規模縮小、延期や中止に追い込まれたが、全国で多彩な活動に取り組んだことがわかる。
しかし、ソウル中央地方裁判所で慰安婦訴訟の判決が出て、年初から在日同胞の生活に暗雲が立ち込めている。呂団長は「日本国籍取得者を含め、在日同胞100万人が不安定な状況に置かれる」と次のように危機感を露わにした。
「韓日関係は死活問題。両国の関係がきちんと正しい方向にいくことでようやくわれわれは安定した生活を望める。親が生まれたところも自分が生まれ育ったところも同じ故郷。両方に貢献したい。両国政府には何が問題なのか、相手への理解と尊敬の念を抱いて腹を割って話し合ってほしい」
呂団長の訴えはこの日、来賓として出席した与野国会議員の心にも響いたようだ。あいさつに立った日韓議連会長の額賀福志郎衆議院議員は「民団の皆さんの気持ちを考えたらこういう時こそ政治の責任」と述べた。立憲民主党の白眞勲参議院議員も「いまこそ国会議員が頑張っていかなければ」と応じた。
南官杓大使は金容吉政務公使を通じて「共に対話を通じて解決していこう」とのメッセージを託した。
例年ならば新年会の場を借りて日本の国会議員と忌憚のない意見交換を行う韓国側来賓は、新型コロナウイルスの影響で出席を見合わせた。
最後に民団東京本部の李壽源団長が新年会を締めくくった。
(2021.01.15 民団新聞)