掲載日 : [2016-11-30] 照会数 : 4848
<韓食財団ワークショップ>グローバル化さらに…世界13都市から参加
[ 16日の開会式であいさつする尹淑子韓食財団理事長 ]
民団ネット代表も報告
韓食の振興と韓食文化を世界に広げることを目的とした政府認定の公式民間機関、韓食財団(尹淑子理事長)の2016ワークショップが19日までの4日間、ソウルのCOEXで開催された。国内の韓食団体をはじめ東京、ロサンゼルス、ニューヨーク、シアトル、アトランタ、パリ、ロンドン、上海、延辺、香港、シドニー、オークランド、ジャカルタなど世界13都市の韓国レストラン協議団体会長と関係者40人余りが参加した。民団韓食ネットからは崔千浩会長、李起夏副会長、韓基成専務理事の3人が参加した。
16日午前の開会式で尹理事長は各地域の事業説明会に先立ち、「世界的な景気低迷の続くなか未開拓の国で韓食を定着させるのは至難の業。この間、各国のみなさんの努力のおかげで、韓食グローバル化の成果が現れている」と称え、「韓国伝統料理研究所と大韓民国伝統料理総連合会が三位一体となって韓食グローバル化へ全力支援する」と強調した。この後、各都市協議会から今年度の事業実績と来年の事業計画が発表された。
民団韓食ネットからは5回目を迎えたキムチグランプリが完全に定着したこと、昨年に続いて浅草で開催した「日韓グルメフェア」の成功例を報告した後、来年以後、段階的に拡大開催していく計画を発表したほか、海外での韓食活動事務局として機能できる拠点を韓国文化院内に設置してほしいと要請した。
ニューヨーク韓国レストラン協議体からは、ニューヨーク市教育庁および各公立学校と協議を続けた結果、厳しい学校給食の基準を通過して、来年2学期から韓国料理を提供することになったことが報告された。また、ニュージャージー州の公立学校では、韓国料理が正式カフェテリアランチメニューに決まったことも報告された。
LA韓食堂協議体は、来年上半期に現地で韓国料理調理アカデミーを開き、脱北者対象の韓国料理教育プログラムを実施すると明らかにした。また、LAPD(ロサンゼルス警察)とハイウェイパトロールなどの公的機関に韓国料理の弁当を提供し、地域食堂を支援する事業を展開することも発表した。
「文化館」視察、講演も
ワークショップ参加者は17日、清渓川に所在する韓国観光公社ビル内にオープンした「韓食文化館」を視察した。同展示館は韓食の歴史展示の他、体験実習室も設けられており、外国人観光客が1日中楽しめるイベントも企画されている。
参加者は同文化館で2018平昌五輪で提供される公式韓食メニューの中から「世界の人が好む10品」、楊平龍門寺の精進料理が紹介された。特に五輪メニューはモダン韓食として、栄養はもちろん美的、量的センスを加味した内容となっている。そのうち一部の料理を実際に実習室で調理し試食した。
午後からは1,韓食のモダンメニューと伝統料理との関わり2,甘味、辛み、塩加減、苦み、酸味の5つに旨味を加えた味覚心理学3,韓国食品最大手であるCJグループの流通システム4,HN(韓国農協)の世界戦略と共同購入をテーマに講演を受けた。19日に持たれた各都市会長会議では中国の北京、瀋陽、青島など5都市団体の世界協議体加盟承認について協議されたが、韓食財団加盟承認との整合性で意見が分かれ結論が持ちこされた。
(2016.11.30 民団新聞)