掲載日 : [2016-03-09] 照会数 : 4549
啓明大学校が徐龍達さんに名誉法学博士学位…地道な社会奉仕を評価
【奈良】韓国の啓明大学校(申一熙総長、大邱市)は2月16日、桃山学院大学(大阪府和泉市)の名誉教授で在日韓国奨学会の名誉会長でもある徐龍達さん(83、奈良市)に名誉法学博士学位を授与した。
式典では元外交通商部長官の柳明桓氏が祝賀文を寄せ、元駐日韓国大使の呉在熙氏が祝辞を述べ、それぞれ徐さんの学問的業績ばかりか、在日同胞の育英事業や法的地位向上などの地道な社会奉仕活動を高く評価した。
徐さんは国籍を理由に日本育英会から奨学金を断られたことから大学4年の1956年、自ら先頭に立って在日韓国奨学会の創立に関わる。以来、59年間にわたって在日同胞の育英事業を担ってきた。
桃山学院大学在籍中は、大学の国際化に貢献した。1963年、日本で初めて教授会構成メンバーに任用されてから間もなく、同大の学生を引率して定期的に訪韓し、啓明大学校との間で学術・教育・文化交流協定を結ぶ下地をつくった。
38歳の若さで教授となり、41歳のときには経営学部長に就任。82年には日本の国公立大学外国人教員任用法の制定に向けた地道な働きかけにより、外国籍であっても教授に昇進できる道を開いた。徐さんは「名誉博士学位は私の一生を総括するもの」と喜びを語った。
(2016.3.9 民団新聞)