掲載日 : [2016-02-24] 照会数 : 4345
<ヘイトスピーチ>狭まる社会的包囲網…法務省が動画削除を要請
インターネット上でヘイトスピーチの動画が公開されているのは人権侵害にあたるとして、法務省が複数のサイト管理者に削除を要請していたことがわかった。このうち一部が応じた。ヘイトスピーチを撮影した動画が削除されたのは初めてのケース。
対象となった動画は、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)のメンバーが09年11月に東京小平市の朝鮮大学校前で行ったヘイトスピーチ。「朝鮮人を日本からたたき出せ」などと大声を上げる映像を、動画通信サイト「ニコニコ動画」などで公開していた。
法務省は名誉毀損(きそん)やプライバシーの侵害があると判断した動画や書き込みについて、プロバイダーなどに発信者情報の開示や削除を求めている。強制力はないが、「ニコニコ動画」を含む複数のサイトが「人格権侵害」などの理由で削除した。法務省は昨年12月にも在特会の元代表にヘイトスピーチをしないよう勧告していた。
人権擁護委員会の李根委員長は、「ヘイトスピーチへの社会的包囲網は確実に狭まってきている」と歓迎している。
(2016.2.24 民団新聞)