掲載日 : [2016-10-12] 照会数 : 6488
建国「伝統芸能の甲子園」への挑戦…ドキュメント「でんげい」大阪で先行上映へ
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【大阪】2014年夏に茨城県で開かれた伝統芸能の甲子園大会ともいうべき「全国高校総合文化祭」に大阪府代表として出場した学校法人白頭学院建国高校伝統芸術部の夢と挑戦を追った青春ドキュメンタリー映画「でんげい(伝芸)」(チョン・ソンホ監督、15年、「いばらきの夏」改題)が11月5日から大阪で先行上映される。
釜山MBC製作
製作はテレビ局の釜山MBC。高1から高3までの生徒たちで構成する伝統芸術部9人が、練習で指導教師にいっぱい叱られ、いっぱい泣いて本舞台で3位に入賞するまでを描く。チョン監督は「在日コリアンがマイノリティーとしてどう生きているのか、子どもたちを通して見つめる映画。日本の人が在日コリアンに対する理解をさらに深めるきっかけになれば」と話す。
作品は3月、第11回大阪アジアン映画祭で特別招待作品に選ばれた。作品を見た日本の映画配給宣伝会社キノ・キネマ(岸野令子代表)が投資し、日本での上映が実現した。
岸野代表は「私がなによりこの映画を広めたいと思ったのは、民族学校の伝統芸術部が、大阪代表として他の都道府県代表とともに競演するという点。ある意味、異色の代表だ。でも、いや、在日コリアンがいちばん多い、それゆえ大阪代表が韓半島の民族芸能であってぜんぜん構わないってことがうれしい」と語った。
建国伝統芸術部の「全国高校総合文化祭」出場は16年で連続12年目。大会では文化庁長官賞を受賞したこともある。
11月5日、大阪市西区のミニシアター「シネ・ヌーヴォ」で公開初日を迎える。当日はチョン監督のトークショーも予定。問い合わせ先は同館(06・6582・1416)。大阪に続き全国で順次公開される。
(2016.10.12 民団新聞)