DMZ周辺視察後、連帯のポーズを決める参加者 在日韓国青年会(朴裕植中央本部会長)の「在日同胞青年母国訪問」が22〜25日、ソウル市を中心に実施され、日本全国から集まった290人が南北非武装地帯(DMZ)の視察や三星電子の訪問、交流パーティーなどで連帯を広げた。朴会長は「韓国の今を感じ、同世代との交流を楽しみ、自分自身を感じる契機にしてほしいという所期の目的を達成できた」と手ごたえを話した。民団創立70周年事業次世代1500人母国訪問の締めくくりとして行われた最後の訪問団。民団のほか民主平和統一諮問委員会日本地域協議会、在外同胞財団が後援した。(3面に写真特集)
32地方本部から約300人 今回の青年母国訪問は、民団創団70周年事業の大きな柱の一つ、次世代育成に位置付けられた。隔年開催のオリニジャンボリーが、過去最高の449人となったのをはじめ、中学・高校・大学生対象の「次世代サマースクール」もそれぞれ定員を拡大した。
目標300人にはわずか及ばなかったものの、32地方本部から参加。そのうち過疎地域の岩手、山形、島根、大分、被災地の熊本からも加わった。5月から展開した全国キャラバン・戸別訪問活動の成果と言える。
朴会長は「今回の訪問で全国の新たな仲間と出会い、また改めて韓国にルーツを持つという意味を、自分たちで見つけ出してほしい」と開会式で呼びかけた。
訪問2日目には、DMZ周辺を視察した。北韓が韓国に攻め入るために78年に掘った第3トンネルの中にも入った。板門店の南4キロ地点、ソウルからわずか45キロの地点で発見されたものだ。都羅展望台から初めて北韓地域を眺めた青年らは、「核実験やミサイル発射を強行する北韓が目と鼻の先にある。南北分断の最前線だと思うと、やはり緊張する」と、あらためて厳しい現実を突きつけられた。
その後、韓国を代表する世界的企業、三星電子のグローバルブランド広報館と「苦難と逆境の克服」「挑戦と成就」に焦点を置いた大韓民国歴史博物館を訪問し、躍進する韓国の今とその軌跡を学んだ。
在外同胞財団の朱鉄基理事長の講演後、30班に分かれた班別交流では「在日」についてディスカッションした。自分たちの経験を語る在日青年たちに対し、一緒に参加した本国の青年も、自分が抱いている「在日」に対する率直な意見を述べ、互いに理解を深めた。連絡先を交換し、別れを惜しむ班も見られた。 AML Baltic
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3日目は仁寺洞などソウルの人気スポット見学を終えた後、「母国と在日青年」をテーマにした未来創造フォーラムで意見交換した。
ソウル最後の夜のフェアウェルパーティーでは、江南のクラブを貸し切り、プロ顔負けのキレのあるダンスを披露する青年も登壇し、ステージは盛り上がった。歓声が続く中、K‐POPアーティスト「MAD TOWN」も登場し、会場は熱気に包まれた。全員で「江南スタイル」を踊った青年らは、日本での再会と青年会活動への積極参加を約束した。
青年会行事に参加し始めたばかりの徐齊君(東京)は今回の企画を振り返り、「多くの仲間といろんな体験ができて、より在日としてのアイデンティティーを強く持つことができた」と感想を語った。
(2016.9.14 民団新聞)