掲載日 : [2016-07-27] 照会数 : 5925
地震被災同胞ら慰労…呉中央団長が新任・李大使と熊本訪問
[ 全壊した建物のそばで心配そうに韓国会館を見る李俊揆大使と呉公太団長(左から5、6人目) ]
【熊本】呉公太中央本部団長は19、20の両日、李俊揆駐日大使とともに、熊本地震から3カ月以上が経過した被災現場を視察、被災者らを慰労した。呉団長にとっては「熊本地震被災者支援韓国民団対策本部」の本部長として初の現場入りであり、8日に赴任した大使にとっても初の地方訪問となった。李大使はこの機会をとらえ、20日に熊本県庁で蒲島郁夫知事と面談し、犠牲者に哀悼の意を表した。また韓日両国関係の改善に積極的に取り組むことを強調した。
「本部会館再建を支援」
19日に熊本空港に到着した呉団長と李大使は、出迎えた民団熊本県本部の金泰汶団長や福岡総領事館の朴鎭雄総領事とともに、最も被害が大きかった益城町を視察した。避難所で熊本県庁職員から発生当時の被害状況や復旧・復興の現状について説明を受けた。呉団長は、「実際に来て見ると被害の甚大さに圧倒される」となかなか復旧が進まない現実に胸を痛めた様子だった。
その後、熊本本部を訪問した団長と大使一行は、会館で待つ被災団員ら20余人と面会、激励の言葉をかけた。
呉団長は「震災後、すぐにでも駆けつけたかったが、すでに3カ月が過ぎてしまった。就任10日余の李大使が同胞の皆さんのためにわざわざ足を運んでくれて実にありがたい。地震との戦いに負けないよう皆さんには踏ん張ってほしい。会館再建も含めて熊本本部が早く原状回復できるようともに努力したい」と述べた。
李大使は「被害を受けた同胞の皆さんの痛みを少しでも分かち合いたいとやって来た。『災い転じて福と成す』という言葉がある。この災難を、同胞社会が一致団結し、発展する契機にするよう願う。被災者の皆さんは一人ではなく、同胞社会と大使館、ひいては韓国政府と国民が苦難克服の道に参列しようとの気持ちでいることを理解してほしい」と慰労した。
これに対して金団長は「李大使や呉団長が遠いところまで来てくれて感謝する。力強い限りだ。高望みをしたり、上を見ればきりがないが、中央本部や本国からの支援を受けて、何とか本部の再建を図りたい。よろしくお願いする」と応じた。 自宅全壊の洪起燕団員に50万円、半壊の金泰植常任顧問と福田清一副団長にそれぞれ30万円の義捐金が手渡された。
李大使は20日、熊本県庁を訪れ、蒲島知事と面談した。李大使は「韓国国民も熊本県の迅速な復旧・復興を願っている」と伝え、駐日大使として、「手伝いできることがあれば、必要な努力を惜しまない」と語った。
また、韓日関係が一日も早く安定的な関係に回復できるよう、「大使として必要なあらゆる努力を傾注していく」と述べ、熊本県に対しても韓国の地方自治体との交流・協力活性化を通じ、関係改善に取り組むよう呼びかけた。
(2016.7.27 民団新聞)