情報通信技術(ICT)を活用した教育は、白頭学院をはじめ。金剛学園、京都国際学校でも実施している。視覚からの情報を感覚的に理解する能力に秀でているとされる児童・生徒には好評のようだ。しかし、指導にあたる教員はというと、日進月歩する機器の扱いに四苦八苦している様子もうかがえる。
視覚効果で生徒に好評
教員 高度な操作には課題も
ICT教育では電子黒板やノートパソコン、タブレット型端末などを用いる。教科書や参考書などの文字媒体からだけではイメージしにくいものでも、視覚を通すので理解が早い。理科の実験手順や社会科の挿絵も、映像で大きく映し出せる。語学学習ならば、韓国語や英語の単語を瞬時に並べ替えることも可能だ。
京都国際中学高等学校が目標としてきたのは、生徒自身が情報発信できる「参加型授業・学び合いの授業」。ICTがそれを可能にしたという。本格的な導入は14年度から。
教員は学校から配布されたノートパソコンを利用。壁面取り付け大型液晶に自作のデジタル教材を映し出すなどして、プレゼンソフトを使いながら説明するようになった。
授業を受ける生徒たちからは、「教科書を目で追うよりも集中できる」「映像を流してくれる機会が増えたから、授業が前より楽しい」と好意的な声が聞かれた。
授業後は、生徒たちも校内全域に整備されたWiFi機能を活用し、SNSで文化祭の模擬店や出し物についての情報交換を行っている。ICT設備を活用している教員は、「これまでより生徒の顔が上がるようになった。導入して良かった」と喜んでいる。
今年度は夏をめどにパソコン教室にサーバーを設置、壁面取り付け型のプロジェクターは全教室に配備する。さらに移動式電子黒板も2台導入する計画だ。
金剛学園では電子黒板9台、タブレット型端末55台、ノートパソコン12台を導入済み。このほか、PC教室には児童・生徒が常時使えるノートパソコン30台を常備している。
ICT機材の導入そのものは02年からと早い。ただし、電子黒板は当時、まだなく、プロジェクターを使って資料を映し出すのがせいぜいだった。インターネットを活用しながら、当時から視覚教育のもたらす効果を熟知していたことがわかる。
生徒も「先生があらかじめ資料を配り、それをもとに説明してくれるので、板書の手間が省ける。授業にも集中できるようになった」(中3)と歓迎している。
一方、教員はというと、「授業の資料を作るために新しいプログラムを使ったり、覚えたりするのに四苦八苦している」のが実情。電子黒板も高度な操作となると、慣れるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。 https://redmercuri.com/blog/5_effective_love_spells_on_a_man.html
東京韓国学校でも来年度から、ICTを初等部の正規教育課程に取り入れていく計画だ。その効果を見極めながら、中等部、高等部へと広げていく。
(2015.5.27 民団新聞)