掲載日 : [2015-11-25] 照会数 : 4258
<国連人権委>国際刑事裁判所付託へ…北人権決議を採択
人権問題を扱う国連総会第3委員会は19日、ニューヨーク国連本部で全体会議を開き、北韓の「広範囲な人権侵害」を批判し関係者に責任を問うよう求める内容の北韓人権決議案を賛成112、反対19、棄権50で採択した。北韓人権決議は2005年から連続で採択されている。
同決議は12月中旬に、国連総会本会議に上程される予定で採択が確実視されている。
昨年の決議は初めて、国際刑事裁判所(ICC)への付託や責任者の処罰など厳しい措置を勧告し、北韓人権問題を国際的な懸案にした。今年の決議も同水準の問題提起となった。
決議は欧州連合(EU)と日本が主導し、組織的で広範囲、かつ深刻な人権侵害が北韓で長年続いている点を糾弾した。また、昨年と同様に、国連安全保障理事会が北韓における人権に関する国連調査委員会(COI)の結論と勧告事項を検討し、北韓の責任の糾明に向け適切に対処するよう促した。具体的には北韓人権状況のICC付託を考慮し、反人道的な犯罪行為に最も責任のある人物に対し一連の選別的な制裁を科すことが含まれるとした。
今年の決議には、安保理が北韓の状況を引き続き議論し持続的に関与することを期待するとの表現と、国連加盟国が北韓の責任糾明に協力するよう呼びかける内容が新たに盛り込まれた。北韓に対する政治犯収容所の即刻閉鎖と政治犯の無条件釈放の要求は、昨年より強調された。
(2015.11.25 民団新聞)