掲載日 : [2016-03-30] 照会数 : 4666
韓日市民交流15年目へ…狭山市でNPO「ハンマウムの会」
[ 2015年度修了式であいさつする山岸昭一理事長 ]
【埼玉】言葉を柱に韓国理解に向けた多彩な文化交流企画を打ち出してきたNPO法人「ハンマウムの会」(山岸昭一理事長、狭山市祇園)が今春、15年目に入る。韓国語講座に登録している受講生は多少の入れ替わりはあるものの、毎年ほぼ50人前後で一定。なかには10年近く学び続けている人も。12日には市内の集会所で2015年度修了式が行われた。
韓国語学習軸に文化講座も多彩
修了式には受講生30人余りが参加。各クラスの代表が留学生を中心とする講師を前に韓国語でお礼の言葉を読み上げ、粗品を進呈した。これに対して各講師は「これからも皆さんと笑顔で勉強していきたい」、「一生懸命韓国語を学ぶ姿勢に心が温まる」と感想を述べた。この後、ハングル・ビンゴ大会で交流した。
受講生の一人、斉藤諭さんは韓国語を学んで7〜8年。「いまは韓国に行って買い物だけでなく、食堂でも普通に会話できる。店員からほめてもらったことが忘れられない。そういう経験がもっと学ぼうというエネルギーになっている。いまは韓国の人と会うだけで親しみがわく」と話す。
若宮英生さんが韓国語を学び始めたときの認識は、「縦棒と横棒の組み合わせ」だった。ところが、学び初めてから2年目。ソウルへ旅行したころ、「ただの記号が音として頭の中に入ってきた」と感激を語った。
会が発足するきっかけとなったのは、慶尚南道統営市と姉妹都市関係を結ぶ狭山市が、55歳以上のシニア層を対象に開設した韓国語講座だった。ここで3年間学んだ卒業生が、「このまま終わるのではなく、韓日市民交流の会をつくろう」と呼びかけた。
これまで息長く続いてきた秘訣は、講座と関連して多彩な交流企画を用意してきたことだ。「おしゃべり会」は韓国から嫁いできた人を囲んで自由に語り合うもの。多いときは20人も集まる。このほか、講座で学んだ韓国語を試す「会話サロン」や料理講習、韓国旅行など盛りだくさん。 2016年度の講座は4月9日から開始。登録者は現在、初級から中級までの10クラスで合わせて49人。
(2016.3.30 民団新聞)