掲載日 : [2016-04-20] 照会数 : 4588
教育支援に「オモニパワー」…在日韓国人貴金属協会
[ 韓国屋台で教育資金作りするボランティアのオモニたちは「縁の下の力持ち」 ]
社団法人・在日韓国人貴金属協会(梁点容会長)が元気だ。10日までの10日間、花見の名所として知られる東京の上野公園で奨学金チャリティーを兼ねて韓国屋台のブースを出店し、花見客らに韓食をアピールするとともに、同胞子弟らへの奨学基金を確保した。この役割を大きく果たしているのが会員らの夫人たちの「内助の功」だ。
上野桜まつりで韓食販売
収益金を土曜学校に
同協会が出店したのは上野観光連盟が主催した「うえの桜まつり」(3月19〜4月10日)の不忍池弁天堂前通り。定番の海鮮チヂミ、キムパ(のりまき)、韓国おでんをはじめ、豚皮炒めや煮豚、ゆでイカ、豆腐キムチなど、韓国屋台の人気品ばかり。
10日間にわたって約250万円を売り上げた。約100万円の純利益は、東京韓国学校に寄付するほか、会員子弟の入学祝いや同会が開催しているオリニ土曜学校への支援などに充てる。
同協会は99年に創設。現在、会員は約300世帯1000人で構成されており、民団への加入者も多い。70年代後半から上野・御徒町周辺に韓国からの貴金属加工職人が居住しはじめ、90年代には1000世帯まで増えた。バブル崩壊や東日本大震災で減少したが、最近はまた増え始めている。
金・銀・プラチナなどの貴金属を材料に、指輪やネックレス、ペンダントなどに仕上げるのが主な仕事だ。会員相互の親睦イベントとしてゴルフ大会やボウリング大会をはじめ、地元日本人も招待したバーベキュー大会などがあり、いずれも200人以上が参加するなど活発だ。
これらイベント運営の資金作りに大きな役割をはたしているのが夫人たちの「内助の功」。同協会婦人会では桜まつりの屋台出店、秋夕のソンピョン販売などで収益金を集めている。
6回目の出店となった桜まつりも年々ブースのスペースを広げ、今年は12テーブル100人席までに拡大した。テント内には民団主催のオリニジャンボリーや次世代サマースクールなどのポスターも貼り付け、訪れた同胞たちに参加をアピールしていた。
梁会長は「会員みんな参加意識が高いし、民団への関心も高い。とくに夫人たちのボランティアには頭が下がる」と目を細めていた。
5月22日には足立区の舎人公園でバーベキュー交流会を開催する。
(2016.4.20 民団新聞)