掲載日 : [2016-05-25] 照会数 : 4635
<市民ネット>川崎市に署名3万筆…ヘイトS対策迫る
[ 署名を受けて対応を約束する福田紀彦市長(右) ]
【神奈川】在日同胞の多住する川崎市南部で多文化共生の街づくりを進めている「ヘイトスピーチを許さない」かわさき市民ネットワーク(代表・関田寛雄青山学院大学名誉教授)は12日、福田紀彦川崎市長にヘイトスピーチ根絶を求める市民署名3万1553筆を手渡した。
同ネットワークから関田代表、在日1世の趙良葉さん(在日高齢者クラブ「トラヂの会」)、3世の崔江以子さん(青丘社ふれあい館職員)、重度さん(社会福祉法人青丘社理事長)の4人が出席し、今後の市長のリーダーシップに期待すると呼びかけた。
趙さんは市長を前に、「ヘイトスピーチのため孫がなにかを感じたようだ。去年から『ハルモニ』と呼んでくれなくなった」と辛い胸の内を明かした。
この日、ヘイトスピーチにNOを突きつける法案が参議院法務委員会で採決され全会一致で可決されたばかり。崔さんは「根拠法がないからとはもういわないでほしい。一緒に根絶に向けた取り組みをこの川崎で根付かせていきましょう」と呼びかけた。
福田市長も「川崎でヘイトスピーチが横行するとは、こんなに恥ずかしく、悔しいことはない。自治体がやれることはしっかりやっていく。差別のない社会をみんなの力でつくっていきたい」と市として対策を検討していくことを約束した。
署名は約160の賛同団体が中心となって1月23日から3月末までのわずか2カ月半で集めた。市民ネットで事務局を担当している青丘社の三浦知人さんは「今国会で法案が成立すれば、市と連携しながら川崎モデルのようなものをつくっていきたい」と意気込みを語った。
(2016.5.25 民団新聞)