掲載日 : [2016-07-27] 照会数 : 4742
キム・ファン作品に五山賞
[ 授賞式のキム・ファンさん(右)と福田岩緒さん ]
紙芝居唯一の賞である「第54回五山賞」に、在日韓国人3世の絵本作家、キム・ファンさん(京都・左京区)が脚本を手がけた「カヤネズミのおかあさん」(絵=福田岩緒、童心社刊)が選ばれた。17日、東京・豊島区の会場で授賞式が行われた。
五山賞は、教育紙芝居の生みの親、高橋五山さんの業績を記念して1961年に創設された。年度毎の最優秀作品を選定するもので、今回は、44作品で審査が行われた。
キムさんが紙芝居に取り組むようになったのは、11年に童心社編集部の橋口英二郎さんから、未開発だったノンフィクションの紙芝居を一緒に作ろうと声をかけられたのがきっかけ。これまで「とんだとんだ!コウノトリ」(11年)、「まねきねこのたま」(14年)を刊行している。
今回の作品では、お母さんネズミが子ネズミの出産を経て、天敵と遭遇しながら巣立ちを待つ様子が描かれている。
キムさんは「在日である私が日本独自の文化である紙芝居で賞をいただいたことは、韓日交流のために頑張れと言う励ましの言葉だと思っている」と話した。
(2016.7.27 民団新聞)