掲載日 : [2016-09-07] 照会数 : 4659
「青春礼讃」の誕生まで…朴根亨さんが講演
日本文化庁・日本演出者協会主催の国際演劇交流セミナー2016「韓国特集」が8月18日、東京・新宿の芸能花伝舎で開かれ、韓国の人気劇団「コルモッキル」を主宰する劇作家・演出家の朴根亨さんのレクチャーが行われた。
朴さんは、自身の生い立ちから演劇の世界に入った経緯、代表作である「青春礼讃」の制作過程などについて語った。
高校を卒業する頃、漠然と演劇をやろうと思った。それまで演劇と言えば、教会で行う聖劇程度。演劇の知識がないまま劇団員になった朴さんは、1年に100本の演劇作品を観るなど、現場で経験を積んでいく。1985年、劇団76団に入団、その後、演出家として活動を始めた。
劇団コルモッキルは99年に結成され、同年に初演した「青春礼讃」で韓国内の演劇各賞を総なめにした。
「青春礼讃」の登場人物は、父親が刑務所に入っていることを隠して幸せな振りをする学生や持病をかかえる女性など、何かしらの問題を抱えた人たちだ。
朴さんはそれでも「価値のある人生というのを小さいけれども、希望を持って描いている」と、作品への思いを語った。40人の参加者は熱心に耳を傾けていた。
(2016.9.7 民団新聞)