掲載日 : [2016-09-07] 照会数 : 5209
<旧目尾炭鉱>同胞犠牲者らを慰霊…民団福岡も参列
[ 祭壇を前に手を合わせる李相鎬民団福岡団長 ]
【福岡】旧古河鉱業目尾炭鉱で労働中、事故や病気などで亡くなった同胞らを供養する第23回秋季慰霊祭が4日、小竹町勝野の中央公民館で営まれた。
遺族の会などでつくる町合盟供養塔監理組合の主催。組合によれば目尾炭鉱は1969年に閉山し、炭鉱事故や病気などで亡くなった労働者らは同町新多の墓地に埋葬された。92年のゴルフ場開発時に多くの遺骨が見つかり、組合が94年、墓地があった場所に供養塔「松岩菩提」を建立。252柱をまつっている。
供養塔の名称は無縁仏となった労働者らの墓で「松岩」と呼ばれる樹木の化石が墓石代わりに用いられたことにちなんでいる。供養祭は供養塔前で行われる予定だったが、台風12号の接近により、町内の公民館に場所が変更された。
民団福岡本部の李相鎬団長は来賓あいさつのなかで、「このような慰霊祭を通じて、過去の歴史を見つめ直すことが本当の平和につながる」と語った。組合の山崎浩組合長は「供養塔は反戦と平和を考える発信地であり続けたい。在日のみなさんと日本人の友好を深める場としても活用したい」とあいさつ。最後に遺族ら参列者100人が献花した。
(2016.9.7 民団新聞)