掲載日 : [2015-08-26] 照会数 : 4899
多文化共生の未来へ…新大久保学識者シンポ
[ 発表者4人とコメンテーターによる総合討論 ]
「新大久保コリアンタウン」が生まれたとされる2000年代を起点に東京・新宿区大久保の過去を振り返り、「多文化共生都市」としての未来を考えるシンポジウムが19日、区内の「K―Stage O!」であった。第2回「新大久保映画祭」(呉永錫実行委員長)の関連行事として同シンポジウム準備委員会が主催した。
大久保地区は韓国、中国、タイ、ベトナムなどからの移民が多い街だ。はじめに報告に立った稲葉佳子さん(法政大学兼任講師)は、エリア全体を「マルチ・エスニックタウン」ととらえ、「さまざまな民族、文化、宗教が混在する街だからこそ面白い」と今後の可能性に期待した。
一方で相異なるものが出会えば、いわれなき偏見・差別という摩擦も生じる。地元の新宿区立大久保小学校で長らく日本語国際学級の講師をつとめてきた善本幸夫さんは、現場での体験から「国際理解教育」の必要性を強調した。後半は「変わりゆく街、新大久保」というテーマで大学院博士課程在籍者2人が、「新大久保学」ともいうべき研究成果を発表した。
(2015.8.26 民団新聞)