
【大阪】学校法人白頭学院建国高等学校(河相吉理事長、金秀子校長)では、探求学習の一環として、大阪市生野区の大阪コリアタウン内にある韓国海苔巻き専門店「麦の家」と連携し、生徒がオリジナルキンパを企画・提案、商品化・販売までを体験する「キンパ探求」を実施している。
担当の金大聖教諭が「生徒に、学校内では得られない実社会とつながる経験をさせたい」という思いから、生徒にとって具体的な成果として残る探求を模索していたところ、金教諭が大学時代にアルバイトをしていた「麦の家」を思い出し、食品開発と探求学習を結びつける取り組みとして構想したのが「キンパ探求」だ。
韓国料理という生徒にとっては身近で食卓に上がるテーマであり、商品開発・広報・販売戦略まで、多角的に学べる点に可能性を感じたという。
今までにないオリジナルキンパをテーマに、校内で企画募集を行い、実現可能性やコスト面、消費者目線や魅力などの観点から候補を絞り、一次選考を通過した生徒は、二次選考で「麦の家」の社員からもアイデアの面白さだけでなく、実際店頭で販売できる商品かどうかを厳しい視点で審査を受ける。
今回商品化したキンパは「キムチーズキンパ」。生徒3人(高校3年=男子1人、女子2人)が、昨年10月に企画・試作品を作成し、今年2月~4月にかけて改良・原価計算・価格設定・販売促進戦略など5カ月をかけて完成した。
キムチとチーズを中心に構成し、商品としての分かりやすさと満足感を重視。チーズの種類や冷めた時の食感、キムチとの相性にも探求した。
考案した生徒の金ダウンさんは「オリジナルのキンパということであまりみたことのないメニューを考えるのに苦労した。客層が主婦や小学生が多いので、特に小学生に好まれる味になるように工夫した」と話し、「販売は1カ月と限られているが、多くに人に手にとってもらえるよう、積極的に取り組んでいきたい」と胸をはった。
また、朴書庭さんは「チーズは冷めると硬くなるので、食感が損なわれないよう種類や分量を工夫し、価格もワンコイン以内で抑えられるよう、材料費の配分や分量を見直し、コスト面との両立にも取り組んだ。幅広い世代の人に、美味しいと思ってもらえたらうれしい」と笑みを浮かべた。
洪性準さんは「キムチチャーハンやチーズ、コーンなど、よく知られていて作りやすく、どこにでも手にはいる材料で美味しいキンパを作ることができた。自分たちで作ったものがキンパの専門家に認められたことに、感無量の思い」と目を潤ませた。
金教諭は「キンパ探求は、学校と企業がつながることで、教室の中だけでは得られない学びを、生徒に届けられる取り組みだと考えている。自分のアイデアが商品となり、社会に出て人の手に取られる経験は、生徒にとって大きな自信につながる。これからも、生徒が自分の可能性に気づき、将来に向かって一歩を踏み出せる機会を作っていきたい」と語った。
大阪コリアタウン(大阪市生野区桃谷)内「麦の家」で販売。1本480円(税込)。5月31日まで。