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今年3月に北韓最高人民会議第15期第1次会議で改正された憲法が公開された。今回の改正憲法の最大の特徴は、金正恩唯一支配体制の制度的完成と韓半島の「二国家時代」の公式化である。北韓は韓半島を南北に分かれた二つの国家と規定し、北側を「金正恩の国家」として位置づけようという意志を憲法に明記した。今回の改正憲法は、一言でいえば「首領憲法」であり「金正恩憲法」ともいえる。
改正憲法は序文から金日成・金正日関連内容を削除し、首領の唯一的領導体制と人民大衆第一主義を前面に配置した。過去の革命史を弱める代わりに、金正恩時代の統治原則を憲法に直接刻み込んだのである。
何より注目すべき変化は、国務委員長の権限の最大化である。金正恩国務委員長を「最高領導者」から「国家首班」へと再定義した。「領導者」が政治的・思想的権威を含意するならば、「国家首班」は国際法上の国家元首の地位を意味する。対外的に北韓を代表する公式国家元首であることを憲法的に確定したのである。
ここで終わらない。国務委員長の最高人民会議に対する責任条項と召喚権限がすべて消えた。金正恩がいかなる機関にも責任を負わない絶対権力者であることを憲法に明記したことになる。立法拒否権や休会中の人事権まで新設され、国務委員長が行政・軍事権はもちろん立法権まで掌握する構造が憲法的に構築された。金日成が1972年に主席制を導入して唯一支配体制を完成させた流れに似ているが、権限集中度は金正恩が金日成を上回っている。
南北関係の観点から最も重大な変化は「二国家論」の憲法化である。金正恩が2023年12月の党全員会議と2024年1月の施政演説で明言した「二国家」路線が憲法に確立された。北韓憲法史上初めて本文に領土条項が新設され、大韓民国が明記された。憲法第2条は「朝鮮民主主義人民共和国の領域は、北側に中華人民共和国とロシア連邦、南側に大韓民国と接している領土と、それに基づいて設定された領海と領空を含む」と規定している。大韓民国を統一の相手ではなく、国境を接する別の国家として規定したのである。
領土条項の新設とともに、祖国統一、北半部、自主・平和統一・民族大団結などの統一関連表現が全面的に削除された。「ウリマル」が「平壌文化語」に変わり、「愛国歌」という国歌名称も消えた。南北がもはや同じ言語共同体でも、同じ歌を歌う一つの民族でもないという宣言である。これは1948年の政権樹立以降、北韓が維持してきた統一路線の根本的な転換であり、南北合意書が前提としていた一民族一国家のパラダイムを一方的に廃棄したものである。
もう一つ見過ごせない変化は、核保有国路線の憲法的固定化である。改正憲法は核武力の指揮権を国務委員長に付与し、国家核武力指揮機構に核使用権限を委任できるようにした。2022年9月の「核武力政策法」の運用体制を憲法レベルに格上げした措置である。特に「核使用権限委任」条項は、金正恩の有事の際にも事前に指定された機関や人物に核使用権限が自動的に移譲できることを意味する。韓米の拡張抑止と斬首作戦に対応しつつ、北韓式核抑止体系の生存性を強化しようとする布石である。
一方で、北韓は社会主義のイデオロギー的色彩を後退させ、その代わりに国家主義的表現に置き換えた。
「社会主義憲法」という公式名称が「朝鮮民主主義人民共和国憲法」に変更され、社会主義国家のアイデンティティーを規定した内容も削除された。全般的な無償治療制や医師担当区域制など、無償福祉の象徴的な条項が消え、「税金がなくなった我が国」、「失業を知らない我が労働者」といった表現も姿を消した。チャンマダン(野外市場)の普遍化、医療費負担の日常化、失業問題など、社会内部の現実の変化を憲法が遅れて認めたのである。
結局、今回の憲法改正は、内的には金正恩の唯一支配と核保有を永久化し、外的には統一という既存の目標を廃棄し、事実上の二国家体制を公式化した措置である。韓半島情勢管理の新たな出発点を模索しようとする北韓式現実主義の表現といえる。
一民族二国家という新たな現実に直面し、在外同胞社会も韓半島の未来をどのように捉え、どのような役割を果たすべきか、深い省察が求められる時期である。