ダルスマン国連北韓人権特別報告官は9日、ソウル市内で記者会見を行い、北韓住民の人権状況について「北韓では広範囲で深刻な人権侵害および反人道的犯罪が強行されてきており、今この瞬間にも起きている。北韓は外貨稼ぎのために住民を海外に送っており、送られた者は強制労働により苦しんでいる」として北韓の人権問題解決の緊急性を強調。「国際社会は北韓内の責任ある人に反人道的犯罪の責任を問える具体的な措置を構想すべき時期にある」と述べた。
また同報告官は「韓国内で、近い未来に統一が訪れることに関する報告や公開議論がもたれることが増えている。統一がなされれば北韓の反人権の責任者に対する責任を問う手続きが進む可能性があり、反対に責任を追及する過程で統一が進む可能性もある」とし、「韓半島統一と北韓人権問題に対する議論は同時に行われなければならない」と主張した。
韓国国会で係留中の北韓人権法案については「通過すれば韓国政府が進む方向が明確になる。必ず通過させるべきだ」と表明した。
2010年8月に国連人権理事会から北韓内の人権実態調査任務を与えられ活動しているダルスマン報告官は、北韓の人権侵害に関する情報収集のため6日に訪韓した。11月末に再び訪韓し、来年初めには日本を訪問。同年3月の国連人権理事会に北韓の人権状況を報告する予定だ。
(2015.9.16 民団新聞)