掲載日 : [2020-12-16] 照会数 : 4516
米美術館所蔵、修復終え帰国前に 「海鶴蟠桃圖」古宮博物館で公開中
[ 米オハイオ州デイトン美術館所蔵「海鶴蟠桃圖」 ]
米オハイオ州デイトン美術館が所蔵する韓国の屏風「海鶴蟠桃圖(写真)」を紹介する特別展「海鶴蟠桃圖、再び舞い上がった鶴」が、ソウル鍾路区の国立古宮博物館で4日開幕し、来年1月10日まで開催される。
昨年7月、国外所在文化財財団と同館の業務協約を通じて韓国に入り、約16カ月間の復元を経て、米国へ帰る前に公開されることになった。
海鶴蟠桃圖は、長寿を象徴する「十長生図」の素材の中で海と鶴、桃を強調して描いた絵をいう。
朝鮮時代末期に宮中で大流行し、皇太子の婚礼をはじめとするさまざまな行事のための数十点が制作された。海鶴蟠桃圖の桃は、3000年ごとに一度実を結び、長い寿命を意味する。
展示されている海鶴蟠桃圖は、高さが244・5センチ、幅が780センチで、現在残っている約10点の中で最も大きい。金箔を使っており、同館が入手した時は、日本海阿賀として知られていた。2017年に京都工芸繊維大学の井土美里教授と成均館大学のキム・スジン招聘教授が現地調査で、19世紀末から20世紀初めに韓国で製作されたと分析した。
この屏風は1920年代、米国人、チャールズ・グッドリッチが書斎を飾るために購入したが、購入した経緯は確認されていない。彼の死後、同館に寄贈された。
同財団は、文化財庁と韓国造幣公社の後援で、6枚の板の形に変形した屏風を本来の12幅に戻して保存処理した。
25日までオンライン国際学術行事も開催される。同館の関係者、韓日絵画専門家、保存処理担当専門家による主題発表が、国外所在文化財財団のユーチューブアカウントで順次公開される。
(2020.12.16 民団新聞)