掲載日 : [2020-02-13] 照会数 : 6302
「在日の視点」生きる…2・8宣言 李省展さん分析
韓国専門ブックカフェ「チェッコリ」(東京・神田神保町)は6日、恵泉女学園大学名誉教授の李省展さんを講師に招き、講演会イベントを行った。テーマは「未完の独立宣言‐帝都TOKYOで独立を叫ぶ」。
李さんは2・8独立宣言書について「日本で差別と偏見に苦しんできた朝鮮人留学生だからこそ『在日の視点』で日本の民主主義をダブルスタンダードだと批判できた」と強調。当時の東京は「国際都市」とあって中国や台湾からの留学生との交流もあり、「世界情勢の分析も優れている」と高く評価した。
一方、3・1宣言書は人類の共存共栄、平和主義、非暴力主義に立ち、日本をあからさまに批判していない。これは天道教とキリスト教、仏教の合作による道義的性格によるものだと李さんは解説した。
李さんは2017年から始まった在日本韓国YMCA連続セミナー「2・8研究会」で座長を務めた。その論考は100周年記念シンポと併せ『未完の独立宣言』として昨年末に刊行された。
(2020.02.12 民団新聞)