掲載日 : [2020-07-08] 照会数 : 6145
旧青山トンネル犠牲同胞ら慰霊…民団三重と日韓協
[ 供養塔前で手を合わせる主催団体の代表 ]
【三重】1928年から30年にかけて大阪から伊勢までを1本のレールで結ぶ青山隧道の工事中に犠牲となった同胞8人と日本人8人を偲ぶ「旧青山トンネル工事殉難者慰霊祭」が6月26日、名賀郡青山町伊勢路の供養塔前で営まれた。今年で17回目。民団三重本部(殷慶基団長)と三重県日韓親善協会(山口久彦会長)が共催した。追悼辞で殷団長が「三重県は新型コロナウイルスの感染者が2カ月間ゼロということで、今回開催することができた。供養塔の存在を知ったのは18年前、青山中学の生徒たちの綜合学習でのこと。生徒たちの思いを大切にしながら、これからも継続事業として20年、30年と続くよう尽力していく」と強い意思を述べた。
また、山口会長も「今だ日韓関係が冷え込んでいるが、民間レベルの日本と韓国の交流が、お互いの心を溶かしていくと信じている」と期待を込めた。
青山町真言宗豊山派閼伽井山善福寺の香取法彦住職が読経する中、金容必名古屋領事や魯玹碩領事、崔美代婦人会三重本部会長、兪柄煥三重韓商会長、辻本敬也名張駅駅長ら30人が焼香した。
慰霊祭に初めて参加した辻本駅長は「犠牲になった尊い命、遺族の無念さに哀悼の意を表すとともに、地域の皆さんに信頼を得られるよう、これからも精進していく」とあいさつした。
(2020.07.08 民団新聞)