掲載日 : [2017-08-02] 照会数 : 7168
<韓信協総会>同胞経済活性化に尽力…民団・韓商連と一体で
[ 呉龍夫会長を再選した第66回通常総会 ]
融資基盤拡大・強化へ
在日韓国人信用組合協会(韓信協=呉龍夫会長)の第66回通常総会が7月25日、東京都内のホテルで開かれ、呉会長を再選するとともに1,地銀大再編時代への対応2,激変する金融環境への対応3,融資基盤の拡大と強化4,経営基盤の強化を柱とした新年度事業計画を決めた。
呉龍夫会長再選
5会員組合の代表と協会理事あわせて12人が出席、各議案を原案通り承認した。来賓として民団中央本部の呉公太団長、一般社団法人在日韓国商工会議所(韓商連)の金光一会長が参席した。
呉会長は、「現在会員組合は5つであり、さらに、横浜幸銀と岡山商銀が合併を進めている。しかし、営業エリアは拡大している」と韓信協の現状を説明しながら、「遊技業、ホテル、不動産といった在日同胞の基幹産業が苦戦している。このような時期だからこそ、地域同胞社会が力を寄せ合うとともに、民団、韓商、韓信協が三位一体となって同胞経済の活性化を図っていこう」と呼びかけた。
呉公太団長も「韓日関係の悪化が続くと同胞経済人が最も大きな影響を受ける。新政権には、とにかく関係改善を願うばかりだ」としながら、「カジノ法案に関連して最近、警察庁が新たにパチンコ規制法案を提示するなど、遊技業を中心とする同胞社会の基幹産業に厳しい風が吹いている。年々店を閉める減少が続き、業界では来年には店舗数が現在の半分近くに減るのではと懸念されている」とし、「民団としてもなにか歯止めになる対策を考えていきたい。そのためにも皆さんと知恵を絞っていきたい」と語った。
金光一会長は「韓商連の統合から1年。民団と韓商連、各信用組合が情報交換し、何をすべきか、何ができるかを考え、一丸となって同胞社会の経済を支えよう」と呼びかけた。
今年度事業計画は、大きく1,地銀大再編時代への対応2,金融環境激変への対応3,融資基盤の拡大と強化4,経営基盤の強化5,韓信協の役割検証と在り方の検討6,「会員組合経営力強化委員会」の活動強化7,韓信協融資推進ネットワークの維持と活用8,会員組合経営基盤強化支援基金の効率的管理の8項目を設定した。
その上でマイナス金利政策に対しては1,新規開拓態勢の確立など融資基盤の拡大2,既存融資先の防衛3,融資管理の強化を図る。
また、経営基盤の強化に関しては、ガバナンス体制を強化していくほか、リスク管理体制と監査体制を強化していく。
現在、協議を進めている横浜幸銀と岡山商銀の合併営業が11月に予定されており、会員が4組合に減少することに関連して、今後の韓信協の在り方についても多角的に検討していく。
「経営健全化協議委員会」を発展させて3年目を迎える「経営力強化委員会」では、今後も将来を見据えた研究を継続していくことにした。
2014年に設置した「融資推進ネットワーク」については、専門担当者と懇談を持ち、広域化する会員組合への顧客紹介など、さらなる活用方法を模索していく。
このほか、会員組合同士の連携をこれまで以上に強化していくため、役員や部長クラスの交流会などの開催を計画していく。
(2017.8.2 民団新聞)