

在日コリアン3世の趙純恵・森美術館アソシエイト・キュレーターの企画による「MAMリサーチ012:ディアスポラ・メモリー―境界を越えて生きるコリアン・アーティスト展が、東京・六本木の森美術館で開かれている。
生きるための選択として、生まれた土地や国を離れ、異国へと移住・定住した人々やその子孫を「ディアスポラ」と呼ぶ。
同展では、韓国から異国へと渡った、または韓国にルーツを持つ3人のアーティストの作品と関連資料を通じて、20世紀から21世紀におけるコリアン・ディアスポラの軌跡をたどる。日本へと渡った郭仁植(1919年現在の韓国・大邱広域市生まれ、1988年東京にて没)、ドイツへと渡った宋賢淑(1952年韓国・全羅南道生まれ、ドイツ・ハンブルク在住)、韓国にルーツを持ち、カザフスタンに生まれたアレクサンダー・ウーガイ(1978年カザフスタン・クジルオルダ生まれ、アルマトイおよびソウル在住)は、国家と個人の記憶の交差、移住とアイデンティティーの葛藤、故郷と異郷の揺らぎを、独自の表現で探求してきた。
「刻印」「介在」「継承」という3つの視点を手がかりに、3人のアーティストの作品とライフヒストリーを通じて、「コリアン・ディアスポラ」とは何かを読み解く。
同展と並行して25年に韓国国立現代美術館で開催され、約53万人の観客を動員するなど大きな話題となった「ロン・ミュエク」展が開かれている。ロン・ミュエク(1958年オーストラリア生まれ、英国在住)は、革新的な素材や技法、表現方法を用いて具象彫刻の可能性を押し広げてきた現代美術作家。実際の人物よりもはるかに大きく、あるいは小さく造られたその彫刻は、人々の知覚に対する先入観への挑戦でもある。神秘的でありながら圧倒的な存在感を放ち、私たちと身体との関係、そして存在そのものとの関係を問いかける。
「ロン・ミュエク」展は入場料一般平日2300円ほか。同展のチケットでディアスポラ・メモリー展にも入場できる。
問い合わせ☎050・5541・8600。
同展の入場券を抽選で5組10人にプレゼント。住所・氏名・電話番号・希望プレゼント名を明記し、はがきかメールで民団新聞編集部まで。