フリージャーナリストの著者が拉致問題に関わり始めたのは1997年2月、元北工作員の安明進を取材したのがきっかけだ。
本書は29年に及ぶ国内外への綿密な取材と20年以上眠っていた極秘資料を含む未公開情報を駆使して「拉致」の真相に迫る。横田めぐみさん拉致の全貌、北工作船の実態、拉致実行犯・辛光洙の実像、北朝鮮が描く「解決」のシナリオなどが豊富な資料と取材で明らかにされる。拉致はもちろん北の責任だが、日本政府の姿勢にも多くの疑問を持ったと著者は話す。(高世仁著、旬報社、上下とも各税込2860円)