
絵で見る朝鮮通信使「絵本 朝鮮通信使」原画展が、東京・新宿の高麗博物館で開かれ、好評を博している。朝鮮通信使が寄港した港のひとつが室津(兵庫県たつの市御津町室津)で、地元の市民団体「嶋屋」友の会が10年かけて「絵本 朝鮮通信使」(監修:仲尾宏/絵:綱本武雄/執筆:柏山泰訓、B5判、オールカラー74㌻、定価1320円)を2021年に刊行した。
同展では原画20点に加えて、19年の高麗博物館企画展「江戸時代の朝鮮通信使」のパネル数点、朝鮮通信使行列模型などを展示。「嶋屋」とは、近世から近代にかけて室津で廻船問屋として活躍した豪商を指す。『嶋屋』友の会は、室津が朝鮮通信使の寄港地の一つだった縁で、友好の歴史を多くの人々に伝えたいと絵本を刊行した。
5月23日には同館で、「絵本 朝鮮通信使」を制作した室津在住の柏山泰訓さんとイラストレーターの綱本武雄さん、川越の「唐人揃いパレード」を主催してきた小川満さんのトークを開催した。
柏山泰訓さんは「1990年の盧泰愚大統領(当時)来日で朝鮮通信使が注目された。日韓の国際交流で、思惑の違いはあっても対等の外交関係を作った朝鮮通信使の「誠信交隣」の精神に学ぶ必要があると考え、町おこしのテーマとして朝鮮通信使の絵本製作を考えた」と説明し、「原画展は室津にはじまり、牛窓など寄港地で開催し、横浜でも開催した。4月から東京の高麗博物館で開催、ようやく江戸に到着した」と話した。
綱本武雄さんは、「絵本朝鮮通信使」の描きかたについて、小川満さんは日韓の市民運動の力で2017年ユネスコの「世界の記憶」に朝鮮通信使に関する資料が選ばれた経過などを述べた。同展は6月21日まで。入館料一般500円ほか。☎03・5272・3510(高麗博物館)。