
「在日」として生まれ、韓国と日本のふたつの祖国で揺れながら、自らのアイデンティティを求めてきた著者のエッセー集。
「プロローグ―在日が韓国で生きていくことの難しさ」では、韓日国交正常化の65年に母国留学で韓国に渡り、永住帰国を決意したものの、韓国特有の血縁・地縁・学縁社会の壁に苦労した話に始まり、両国で感じた気質の違いを、歴史、地政学、風土、気候などを元に明らかにした。
それぞれの自己分析を鏡として、互いに親しみと理解を前提に交流し、より信頼のおける隣人になれるよう願いを込めて記した。両国文化の違いと相似性が理解できる一冊。
著者はソウル大学史学科卒業、同新聞大学院(マスコミ)修了、元日韓交流お祭り協会理事兼事務局長、元アシアナ航空日本地域本部長、中国地域本部長。ソウル在住。(駿河台出版社、権鎔大著、四六判、268㌻、定価1800円+税)