
山口県宇部市にあった海底炭鉱、長生炭鉱で1942年に発生した水没事故で183人が犠牲となり、そのうち136人が朝鮮半島出身者だった。事故の原因は、海底から近すぎる違法な採掘と戦時中の石炭増産による無理な作業にあるとされる。日本の市民団内などによる遺骨収容作業が行われるなど、韓日両国で同炭鉱への関心が高まっている。
在日同胞の金守珍が主宰する劇団・新宿梁山泊は、テントツアー 『海底骨歌』(作:趙博 、演出:金守珍)を上演する。 遺骨収容作業に取り組む「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」の井上洋子代表をモデルに物語を構成。海底に取り残された死者たちの声に耳を澄まし、追悼と記憶。そして未来への友好を描く。
⻑野県飯田市生まれの井上陽子は、結婚して山口県宇部市に移り住んで40年。ある日、韓国在住の李春愛という女性から手紙を貰う。陽子の小学校時代の同級生(日本名・国本春子)で、李の祖父が宇部の⻑生炭鉱で事故死した事実が記されていた。「⻑生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」 の活動を続けてきた陽子は決意する。「(遺骨を)遺族に返還する責任まで果たすべきだ」と。 戦後80年の8月、ついに犠牲者の遺骨が発見された。死者と生者が出会い、そして、語らいが 始まり、「骨」に染みこんだ非情と不合理と怨恨の歴史が紡がれる。 陽子と春愛は、巫女が舞い踊り鉦や太鼓が打ち鳴らされる荘厳な追悼式(クッ)で、数十年ぶりの再会を果たす…。
公演は山口・宇部市床波公園 特設紫テント=9月21~23日午後6時開演、 東京・赤坂サカス広場 特設紫テント=10月17~28日午後7時開演(20日休演)。
料金:一般階段指定席前売り5500円ほか。https://www.s-ryozanpaku.com