掲載日 : [2022-04-28] 照会数 : 1482
新刊紹介『韓屋と伝統集落 韓 国の暮らしの原風景』
日中との比較で特徴明かす
韓国と日本の伝統建築を30年にわたり研究、調査を続けてきた著者の集大成。
韓国の伝統建築様式で建てた家屋「韓屋」の建築構造概念は、風水思想にもとづいている。伝統的な間取りであるマル(板の間)、台所、先祖を祀る祀堂は神の領域とされており、風水の陰陽、三才思想(天、人、地)とともに風俗信仰と共存しながら住居空間が構成された。
本書は、両班と庶民という身分によって異なる住居空間、日本と中国の伝統家屋を比較し、それぞれの特徴を明かしているほか、現存する韓屋や伝統集落の概念などを、600点超のカラー写真や図版とともに紹介している。
『韓屋と伝統集落 韓国の暮らしの原風景』
朴賛弼著。定価4000円+税。法政大学出版局(03・5214・5540)。
(2022.04.27 民団新聞)