掲載日 : [2022-12-16] 照会数 : 20272
<寄稿>中学生でもわかる「規約第75条但書(1)」(下)
[ 3月29日開催された第76回定期中央委員会 ]
「求める会」とシナリオ合作・実行
不羈独立・厳正中立・公明正大と真逆
朴容正・民団中央本部副議長
「中央大会で選出された団長・議長らに対する懲戒」には「中央委員会の事前同意」が不可欠です。ところが金春植中央監察委員長は、この「規約を無視」して同意を求めず勝手に呂健二団長と朴安淳議長にそれぞれ「停権3年」の懲戒処分を下しています(7月14日付公文)。東京本部(6月15日)を皮切りとする21地方本部(うち2カ所は直轄地方本部)からの「提訴文」(被提訴人:呂中央団長・朴中央議長)に基づくものだとしています。
東京本部団長らとの出来レース
各地方本部の「提訴文」は東京本部作成のものを雛型にしており、ほとんど同一です。これらの地方本部の団長らは、3月の定期中央委員会前日の「臨時大会開催を求める会」による「決起集会」に李壽源東京本部団長らとともに参加。中央委員会の途中で李東京団長の合図に基づき共に退場した人たちと重なります。李東京団長が代表となっていた「民団中央本部正常化委員会」にも団長らが参加していた地方本部でもあります。「決起集会」には金監察委員長が監察委員2人を伴って参加、李東京団長らと中央委員会での役割分担までしていました。
「定期中央委員会の混乱」は、呉公太「臨時大会開催を求める会」共同代表・李東京団長グループの計画的な議事進行妨害工作によるものでした。そのことは「求める会」が、金監察委員長参加のもとに開いた「決起集会」で配布した8ページからなる詳細なシナリオ(「中央委員会での質問事項等」)からして一目瞭然です。だが、「決起集会」に参加した地方本部の団長らによる「提訴文」は、そのことには一切触れず、「混乱の責任」を呂団長・朴議長に転嫁しています。
「中央委員会の同意を得ることなし」に、すなわち「規約を無視」してまで金監察委員長が強行した「呂団長と朴議長に対する懲戒処分(停権3年)」は、李東京団長(そして呉「求める会」共同代表)との完全な出来レースです。
前述の「シナリオ」は、「中央委員会の《第1幕》」で「議長を立ち往生させるほどの攻撃で議長の威信を貶める」と明記しています。具体的場面での発言者名および発言回数・内容が書かれています。さらに、「監察委=(無理やり登壇し)…」などと中央監察委員会の役割分担まで具体的に記されています。金監察委員長との事前協議・合意のもとに作成されたことを示しています。
「シナリオ」は、入手した中央執行部から定期中央委員会で参考資料として配布されました。3人(呉公太・李壽源・金春植氏)を誹謗中傷するための「偽物」・「謀略文書」だったならば、金監察委員長は、シナリオ文書が配布された時点で、配布を認めた朴議長および配布した中央執行機関(呂団長)を、厳しく批判し、即刻撤回・回収を要求していたはずです。そうしなかった(できなかった)のは、「シナリオ」は本物だったからです。
「公文」で平然と嘘 中央委員を欺く
中央監察委員長として明らかに失格
「監察機関の見解を聞きたいとのことなので、当機関の立場、主張を理解してもらうために『決起集会』に参席した」(4月20日付金監察委員長名「公文」)というのは真っ赤な嘘です。
そもそも金監察委員長は、中央委員会の何日も前から知人の中央委員らに電話をかけ、「決起集会への参加」を、「ホテルも準備してあるので是非」と勧誘していました。ばかりではありません。「求める会」によるシナリオの作成に参加、率先して中央委員会混乱化の役割分担に応じていたのです。中央委員会で謝罪せず、説明責任を果たすことなく、中央委員会の途中で無言で退席しました。
金監察委員長は、定期中央委員会の正常運営妨害・混乱化の共謀者かつ実行者です。規約を順守せず無視したのは、呂団長でも朴議長でもなく、金監察委員長自身です。中央委員会混乱化の「共同正犯」であり、「規約無視の張本人」であることを隠蔽するために、「第76回定期中央委員会の成立は無効だ」などと虚偽に満ちた「公文」を発信し、地方本部3機関長・中央傘下団体長、そして中央委員らを欺き騙そうとしているのです。
「規約の番人」として「不羈独立」「厳正中立」「公明正大」(監察委員会運営規定第1条)でなければならない。にもかかわらず金監察委員長は、「呂健二団長は規約を無視した中央選挙管理委員会によって選出された正当性がない団長だ」と主張しフェイクニュースを発信している「求める会」に積極的・明示的に加担してきました。「公文」をもって意図的にフェイクニュースを拡散、さらには中学生でもわかる「規約第75条但書(1)」を無視し、「団長と議長を処分した。いかなる場合も『団長』と『議長』の役職を使用してはならない」と強弁するなど、暴走が止まりません。中央監察機関の委員長としては失格と言わざるを得ません。
ちなみに、金監察委員長は、昨年の第55回定期中央大会を「規約を無視した不当なもの」とし、中央選挙管理委員長、呂団長および朴議長を誹謗中傷・攻撃する、匿名で主語を「私」とする「怪文書」(「正常化委員会」の主張を代弁)を昨年11月に作成。李東京団長との合意のもとに、関東地方協議会(昨年11月30日)で、なんの説明もなく東京本部職員をして参加者に配布しています。関東地方協議会での「怪文書」配布は前代未聞のことです。李東京団長と金監察委員長は、関東地方協議会会議参加者に対して、いまだに釈明も謝罪もしておりません。なぜなのでしょう。