尹錫悦大統領は6日、訪韓した日本の岸田文雄首相と約100分間の韓日首脳会談を行った。
12回目と尹大統領と岸田首相の首脳会談では、過去2年間の両国関係改善の足跡を振り返り、今後の発展方向について深く議論した。
尹大統領は会談の冒頭で、韓日・韓米日の協力進展のために自身と岸田首相が築いてきた協力の前向きなモメンタムを維持することが重要だとの考えを示した。岸田首相は両国間の緊密な連携が地域の平和と安定に欠かせないと強調。尹大統領が発表した南北統一構想「統一ドクトリン」への支持を改めて表明し、尹大統領はこれに謝意を示した。
歴史問題を巡っては岸田首相が、1998年の韓日パートナーシップ宣言をはじめとする歴代内閣の歴史認識を日本政府が継承していると改めて表明。日本植民地時代の徴用問題について「心が痛む」と言及した。また、次期首相に誰がなっても両国関係の重要性に変わりはないとし、今後も両国関係のため努力する意向を示した。
尹大統領は「さらに明るい未来に向かう歩みを続けられるよう、双方が前向きな姿勢で共に努力していくことを期待する」と述べた。
両首脳は両国関係強化に向け実質的な成果を出した。第三国での有事の際の自国民退避に向けた協力覚書の締結や、入国手続きの簡素化に向けた「事前入国審査制度」での協力に加え、日本政府は1945年8月、帰郷する韓国人労働者ら数千人を乗せて青森県を出航した日本の輸送船「浮島丸」が京都府の舞鶴港で爆発・沈没した事件を巡り、「不存在」としてきた乗船者の名簿が含まれる資料19件を韓国へ提供した。