尹錫悦大統領は10月31日、北韓が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことに関連し、国家安全保障会議(NSC)に「国際社会とともに北の挑発に強力に対応し、北韓がいかなる奇襲挑発も画策できないように隙なく備えなければならない」と指示した。大統領室が明らかにした。
尹大統領は韓国軍が同日午前7時10分ごろ、北韓のICBMとみられるミサイル発射を確認した事実を国家安保室から即時に報告を受け、このように指示したという。
北韓のミサイル発射を受け、申源湜国家安保室長の主宰で緊急のNSC常任委員会も開催された。
NSC常任委員らは北韓がICBMを発射したことで、国連安全保障理事会決議に再び違反したと指摘。また韓半島と国際社会の平和と安全を深刻に脅かす北韓の挑発行為を強く糾弾した。
また北韓の挑発に対応して、新たな対北独自制裁を科すことを決めた。ただ制裁の具体的な内容は公開しなかった。
北韓の常習的な安保理決議違反行為に対しては、国際社会の対北制裁が強力かつ実効的に履行されるよう、友好国や国連と緊密に協力していくことを確認した。
NSC常任委員らは、北韓政権が住民の生活を無視し、限られた財源を大量破壊兵器の開発で使い果たし、北韓の若者を大義名分なく戦場に送り出しているなどと非難した。
また北韓に対する国連人権理事会の普遍的定期審査(UPR)を含め、あらゆる機会を利用し北韓の残酷な人権侵害の実情を国際社会に知らせる一方、自由・平和・繁栄に基づき南北統一を目指す構想「統一ドクトリン」で提示した北韓住民の自由と人権改善のための努力を強化していくことを確認した。