【大阪】韓国民団(金利中中央団長)と日韓親善協会中央会(河村建夫会長)が主催する「日韓国交正常化60周年 大阪・関西万国博覧会記念 日韓友好親善の集い・大阪大会」(共催・在日本韓国人総連合会=金顕泰会長)が12日、大阪市内のホテルで開かれ、韓日友好親善に尽くしてきた関係者700余人が国交正常化60周年を祝った。在外同胞庁が後援した。
大阪・関西万博・韓国ナショナルデー前日の式典で、民団中央本部の金団長は「60周年の歳月は決して短くない。積み上げてきた両国の信頼と友情は今日、北東アジアの平和と繁栄に重要な基盤になっている。今日の記念式を通して過去を振り返り、現在を直視し、未来に向けた新しい協力の道を一緒に模索する。青年世代を中心に持続的な交流が両国関係をより固く結ぶことを確信する」と開会辞を述べた。
日韓親善協会中央会の河村会長は「尹錫悦大統領時代に培った日韓友好親善の流れを止めてはならない。草の根の日韓交流を日本国民と共に推進していく。両国国民の思いを土台に親善協会は友好親善のために努力する」と決意を新たにした。
朴喆熙駐日大使は「この60年間、両国は政治、経済、文化、人的交流など、様々な分野で目を見張るほどの発展を遂げた。国交正常化当時は2億ドルに過ぎなかった貿易額は、昨年775億ドルと380倍以上に増加した。年間1万人足らずだった人的交流も昨年1200万人を超え、過去最高数を記録した」と述べた上で「今後も揺るぎない韓日関係、後戻りしない韓日関係構築の実現に向けて最善を尽くす」と強調した。
金泰煥・韓日親善協会中央会会長は「両国関係の真の支えは民間交流と国民同士の友情だ。若い世代を中心に互いの文化を自然に受け入れ、楽しむ雰囲気が形成されている。韓日関係の未来はさらに明るいものになる」と期待を込めた。
長島昭久・日韓議員連盟幹事長は「関西万博の韓国ナショナルデーを明日に控え、長年両国の懸け橋として尽力賜った方々の前で挨拶することを光栄に思う。この度の韓国大統領選挙は単に韓国の将来を決定づけるだけでなく、韓日関係や北東アジアの安全環境、国際社会を左右する。議連はどの大統領が選ばれても双方の関係維持に引き続き全力を尽くす」と強調した。
金碩基・韓日議員連盟副会長は「韓日の友好関係を持続させるためには在日同胞の支えが必要だ。大統領選挙には必ず投票を」と訴えた。
同式典の後援を担った李相德在外同胞庁長は「今日は韓日が未来を共に築く出発点。朝鮮通信使が示した善隣友好の精神こそ韓日友好の未来を繋ぐ懸け橋になる。在日同胞を通じてその精神が益々輝くことを期待する」とアピール。
このほか野田聖子衆議院議員、三澤康・外務省関西担当特命全権大使ら韓日の来賓が祝賀挨拶を述べた。
呉公太・日韓親善協会中央会名誉顧問・民団中央常任顧問が「ソウルでは日本式居酒屋が流行し、大阪の繁華街では韓国語が当たり前に聞こえてくる。そんな友好の時代になった」と乾杯の音頭を取り、祝宴が始まった。会場では駐大阪韓国総領事館が作成した「在日同胞の皆さん!あなたが大韓民国です」の動画が流れ、陳昌洙・大阪総領事、山下真・奈良県知事、井内摂男・大阪商工会議所専務理事らが祝賀メッセージを述べた。
次世代を担う・青年の主張では、日韓親善協会中央会が毎年実施している両国青少年交流に参加した在日4世の高校生、金理雅さんが、昨年7月から8月にかけて韓国青少年訪日団を迎えた体験談を話した。金さんは日韓青少年国際交流記念で植えた桜の木を友情の願いを込めて「スマイルツリー」と名付けたこと、韓国語の勉強を始めたことなどを報告し、「高校生交流は終わりではなく、新しい出発だ」と語った。
公演ではオペラ歌手の田月仙さんがオペラ「椿姫」から「乾杯の歌」をはじめ「アリラン」、日本の「故郷」と韓国の「故郷の春」などを熱唱、尹慧瓊さんと河明樹さんのソへグム演奏、徳島少年少女合唱団の歌、高知県明徳義塾高校の和太鼓演奏で会場を盛り上げた。
「未来構築に向けて揺るぎない関係を」共同会見
「友好親善の集い」を成功裏に終えた3団体の金利中中央団長、河村建夫会長、金顕泰会長は共同記者会見に出席した。
「価値観を共有する韓日関係を揺るぎないものにする」「政権が代わっても草の根の韓日関係構築活動を続ける」などと発言し、素晴らしい未来構築のために今後も3団体が連携し、努力することを表明した。