
【山口】民団山口本部(姜昌憲団長)は8月26日、宇部市の海底炭鉱、長生炭鉱の水没事故で犠牲になったとみられる人の頭蓋骨が見つかったことを受け、「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(刻む会=井上洋子共同代表)」の要請で祭祀を共に執り行った。
姜泰玉宇部支部支団長、李直隆小野田支部支団長、李恵美子婦人会本部会長ら5人が参席した。
日本の植民地支配下の1942年2月、水没事故で韓半島出身者136人を含む183人が犠牲になった。26日、刻む会によれば、前日の調査過程で遺骨と推定される物体3点を発見したのに続き、この日の水中調査で頭蓋骨1点を収集することに成功したという。
長生炭鉱は、日本でも最も危険な炭鉱の一つとされ、朝鮮人労働者が多かったため「朝鮮炭鉱」とも呼ばれていた。忘れられていた水没事故惨劇が再び注目されるようになったのは91年、刻む会が犠牲者の名前を刻んだ追悼碑を建て、クラウドファンディングを通じて遺骨捜索運動を始めた。
井上代表は「頭蓋骨も山口県警に引き渡し、人骨であることを確認した上でDNA鑑定を行う予定。韓国政府が保有する55人分のDNA情報と照合すれば、身元確認ができる可能性があるが、両国政府の支援が必要な状況だ」と付け加えた。