掲載日 : [19-02-28] 照会数 : 11765
在日3世の金琳煥が銀メダル…柔道のグランドスラム
[ 銀メダルを獲得した在日3世の金琳煥(左端) ]
[ 丸山との決勝戦で技を仕掛ける金琳煥 ]
東京五輪へのステップに
2月24日までの3日間、ドイツのデュッセルドルフで開かれていた柔道のグランドスラム・デュッセルドルフ大会初日の22日、在日同胞3世の金琳煥(27・韓国馬事会)が66㌔級で銀メダルを獲得した。
この日、2回戦までを押さえ込みで一本勝ちし、3回戦は背負い投げと大内刈りの合わせ一本勝ち。準々決勝は延長戦に入った34秒に、背負い投げが決めた。準決勝も延長に突入。7分に得意の背負い投げで技ありを決めた。
決勝は世界ランキング4位と格上の日本の丸山城志郎と対戦。指導を2回受けた後の2分に内股で技ありを決められ、惜しくも敗戦した。
金琳煥は高校時代から日本のインターハイなどで頭角を現せ、柔道の名門、東海大学に進学。各種の全国大会で数度にわたって優勝している。高校時代から韓国の国体にも出場し大学まで数度の金メダルを獲得し、韓国代表入りした。
4年前に韓国で実業団入りしたあと、昨年からメキメキと力をつけた金は、この1年間に多くの国際大会に出場し、最新の世界ランキングでは88位から49ランクとジャンプ・アップし39位に大きく順位を上げた。
ただ、このクラスでは世界ランキング1位までランクインした実力者、安バウルがいるため、つねにダークホースとして扱われ、国際大会出場の機会が少なかった。しかし、今大会で堂々の銀メダルを獲得し、その実力を証明したことで、来年の東京五輪出場への大きなステップになった。
(写真:IJF=国際柔道連盟)