掲載日 : [23-03-14] 照会数 : 4312
【大統領訪日】韓日シャトル外交12年ぶりに復活
[ 昨年9月ニューヨークで行われた韓日首脳会談 ]
尹錫悦大統領が16日、17日と1泊2日間日本を訪問し、岸田文雄首相と首脳会談を行う。韓国大統領が首脳会談を目的に訪れたのは2011年12月以来、約12年ぶり。
大統領室は食い違いの悪循環が10年以上続いていた韓日関係を本格的に正常化する機会になると期待を寄せた。
金聖翰国家安保室長は14日の記者会見で、「今回の訪問は12年間途絶えていた両国間の首脳訪問が再開されるもの」とし、「尹錫悦政権が注力して推進した韓日関係改善の重要な里程標になるだろう」と述べた。また「今回の訪日はこれまで膠着していた韓日関係が正常化する段階に本格的に入ったことを示すもの」とし「韓日関係が長きにわたり膠着していたことで、首脳会談開催が容易ではなく、両国関係がさらに停滞するという悪循環が続いた。このような悪循環を断ち切り、本格的に交流できる環境を再び整備する重要な機会になるだろう」と強調した。
歴史問題の影響で安全保障や経済、社会などすべての分野で冷え込んでいた韓日関係が首脳交流の復活がきっかけとなり、本格的に改善するとの見方を示したものだ。
両国首脳の相互往来は、11年10月の野田佳彦首相の訪韓、同年12月の李明博大統領の訪日を最後に途絶えている。
両国関係は慰安婦問題や、徴用問題などを巡るあつれきにより、悪化を続けた。大統領室は今回、尹大統領が訪日することで韓日の首脳による「シャトル外交」が12年ぶりに復活する見通しが立ったとみており、16日の首脳会談と記者会見、夕食会を通じて、両首脳が信頼を深めるものと期待している。
両国首脳は昨年、スペイン・マドリードで6月に開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議、9月に米ニューヨークで開かれた国連総会、11月にカンボジア・プノンペンで開かれた 東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議などに合わせて数回接触した。
今回の会談では徴用賠償問題をはじめ、日本の対韓輸出規制、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化、韓米日の協力など多様な懸案が幅広く議論されるとみられる。
大統領室高官は同日、記者団に対し、「韓日関係改善を契機に、韓米日の安保協力の深さや幅もさらに大きくなるだろう」とし、「安保を超えた包括的協力関係がかなり肯定的な方向に進むものと予想される」と説明した。