文在寅政権発足後、国内で開催される最大規模の国際会議となる。27日に開かれる韓・メコン首脳会議も含めると韓国とASEAN諸国が3日間にわたり協力強化策を話し合うことになる。
1989年に韓国がASEANと対話関係を樹立してから今年で30周年を迎え、青瓦台は今回の会議を韓国政府が重点的に推進する「新南方政策」の新たな里程標とすると表明している。「人間中心の平和と繁栄の共同体」を共同目標にASEANとの協力関係を拡大し、朝鮮半島を取り巻く米国、中国、日本、ロシアの4大国レベルの関係を構築することが文大統領の構想だ。
文大統領は25日午前、最初の行事としてBEXCOで開かれた「CEOサミット」に出席した。サミットには韓国とASEANを代表する約500人の経済人が出席し、共生繁栄策について意見交換した。
文大統領は基調演説で「数百年続いてきた交流の歴史は、再び東アジアを世界経済の中心に押し出している。アジアが世界の未来だ」と述べ、韓国とASEANの経済協力の重要性を強調した。
また「韓国はASEANと友人の域を超えて『共に成長する共同体』になる。ASEANの発展が韓国の発展だと考えて常に協力する」と述べた。さらに「共に成長する共同体」に向け▼人間中心の包容的協力▼共生繁栄と革新成長協力▼連携性強化のための協力――の3大原則を提示した。
韓半島の平和定着に向けた努力についても「韓半島の平和は東アジアの平和だ」としながら「3回目の朝米(米朝)首脳会談など、今後残っている峠を越えれば東アジアは真に一つの共同体として生まれ変わる」と述べ、各国の支持を要請した。
文大統領はCEOサミットに続き、韓国とASEANの文化コンテンツ交流を議論する「韓・ASEAN文化革新フォーラム」にも出席。世界的に人気の高いASEANの文化コンテンツは、今後も包容性とダイナミズムを基盤にさらに大きく成長する潜在力を秘めていると評価し、協力強化を呼びかけた。
文大統領は午後には韓・ASEAN歓迎夕食会に出席し、ASEAN各国の首脳らと親交を深める。夕食会には文大統領とASEAN9カ国の首脳夫妻のほか各国の代表団、韓国政府関係者、財界関係者、民間人など約300人が参加する。
多国間会議と同時に、文大統領は韓国を訪れたASEAN9カ国の首脳と会談を行うなど、2国間外交にも乗り出している。
文大統領は23日に青瓦台でシンガポールのリー・シェンロン首相と、24日にブルネイのボルキア国王と首脳会談を行った。
また、25日午前にはタイのプラユット首相と会談。文大統領は「タイは最も重要な新南方政策の協力パートナーだ」とし、「さまざまな分野で両国間の協力が拡大されることを期待する」と述べた。
文大統領はインドネシアのジョコ大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領とも相次ぎ会談し、ASEAN各国との協力促進策とともに朝鮮半島と域内の平和構築への努力などを協議する計画だ。
【聯合ニュース】