文在寅大統領は12日、オンラインで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で演説し、「アジア・太平洋地域は自由な交易と投資を通じて共生と繁栄の道を切り開いてきた」とし、「開放的で公正な貿易秩序の回復を通じ、さらに強固な経済共同体にならなければならない」と呼び掛けた。また「新型コロナウイルス危機の早期克服やグローバルサプライチェーン(供給網)の安定もやはり多国間主義や互恵的協力に基づいた自由貿易にかかっている」と強調した。
文大統領は、先月ローマで開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせ、同地で米国が主催した供給網の強化を話し合う首脳会議でも「完全な経済回復のためにグローバル供給網の安定が急がれる」と強調した。
文大統領はこの日も供給網の安定の重要性に言及し、「韓国は自由貿易協定(FTA)を最も多く締結した国の一つ」とし、「APECの経済統合のためにも共に進む」と表明した。
ワクチンや保健分野での協力にも言及した。文大統領は「韓国はワクチンの公平な普及のためにAPECが実践してきた動きに積極的に加わり、一部の国にワクチンを供与した。追加支援も拡大する」と紹介した。
またワクチンの接種証明書を相互に承認するために各国が行っている努力を歓迎するとし、具体的な基準を設ける必要性を説いた。
その上で「われわれの協力は包容的でなければならない」とし、「コロナでより多くの打撃を受けた国や階層がある。回復の格差を減らしてこそ持続可能な発展を期待することができる」と指摘した。
さらに「韓国も包容的回復のために努力している」とし、「韓国版ニューディールの政策経験を積極的に共有し、共に成長するAPECのために努力する」と表明した。
続けて、気候変動への対応やカーボンニュートラルのためにもAPECが先導的な役割を果たさなければならないとし、韓国の温室効果ガス排出削減の国別削減目標「NDC」引き上げ、グリーン気候基金への供与拡大などの努力も紹介した。
また昨年のAPEC首脳会議で提示された新指針「プトラジャヤ・ビジョン2040」の履行計画がこの日採択されたことについて、「これを通じて加盟国がさらに強く結束するだろう」と高く評価した。
【聯合ニュース】
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