掲載日 : [22-09-06] 照会数 : 5772
荒川河川敷でも追悼式…来年に向け100周年実行委員会構成「ほうせんか」
[ 木根川橋下手での追悼式では「プンムル」での供養も ]
関東大震災時、東京都墨田区と葛飾区四つ木の間の荒川(放水路)にかかる木製の旧四つ木橋の袂で自警団と軍隊による同胞虐殺が行われたとされる。虐殺現場から約100㍍下流の木根川橋下手で行われた市民団体主催の犠牲者追悼式には約320人が参加した。今年で41回目。
主催者を代表してあいさつした一般社団法人「ほうせんか」の西崎雅夫理事が「いまだに虐殺の全体像は解明されておらず、遺骨を探し続けている遺族もいる。一人ひとりが大事な問題として考えていく姿勢が大事だ」と呼びかけた。
地元葛飾生まれの在日2世、李政美さんが韓国の国民的な歌曲「鳳仙花」などを歌って犠牲者を追悼。伝統芸能の「プンムル」も披露された。
旧四つ木橋での虐殺は当時、足立区の小学校教師だった絹田幸恵さんが、荒川放水路の歴史を調査する過程で流域の古老から聞いた。その遺骨はいまも河川敷に埋められたままになっているとの証言を受けて1982年、追悼する会を発足した。
あれから40年、証言を集め、記録として本を刊行し、現場近くの私有地に追悼碑を建立してきた。来年の100周忌追悼法要は次代を担う「鳳仙花100周年追悼式実行委員会」が担う。