掲載日 : [22-03-30] 照会数 : 6584
【第76回中央委員会】5大重点方針などを決める
[ 地方本部3機関長就任要件緩和などの規約改正を決めた第76回定期中央委員会 ]
[ 「慰霊碑」建立実現を称え、長崎本部団長に表彰状が贈られた ]
民団の第76回定期中央委員会が3月29日、大阪韓国人会館で開かれ、2021年度の活動を総括するとともに、①組織基盤強化と同胞社会の和合②同胞の生活と権益を守る③次世代を育成する④韓日友好促進⑤母国との紐帯強化と韓半島の平和に寄与の5大重点方針を柱にした新年度活動方針案を原案通り採択した。あわせて、構成員の国籍の多様化に伴い、日本国籍同胞も地方本部3機関長への就任を可能とする規約改正案を承認した。(総括報告と基調は別掲)
東京以外での中央委員会開催は1970年3月14日に大阪万博の韓国館開館式に合わせて、大阪興銀本店で開催した第16回以来となる。
中央委員在籍194人中144人の出席で成立宣言後、3機関長が順にあいさつ。朴安淳議長は、「コロナの関係で再々延期となったが、何とか対面での開催に喜ばしい限り。本国では第20代大統領に尹錫悦候補が当選し、韓日問題の改善に積極的に取り組んでいただきたいと願うばかりだ」としながら、「民団の未来を真剣に見据え、時代に見合った組織作りへ規約改正案をまとめた」と述べた。
呂健二団長は「コロナの影響で2年ぶりの対面による開催となったが、真摯に意見を出しながら、新たな活動方針を決めていただき、全国の民団がいち早く動き出してほしい」と強調した。
金春植監察委員長は「昨年来のコロナ禍の影響で、民団活動に困難が続いているが、できることから積極的に取り組んみ大きな成果を挙げてきた各地方のみなさんに敬意を表する」と述べた。
駐日韓国大使館から赴任したばかりの裵京澤総領事が、「昨年75周年を迎えさらなる活躍を期待している。コロナ禍で在日同胞の皆さんも大きな打撃を受けたと思うが、皆さんの知恵と努力と意欲でこの危機を賢く乗り越えてきたと思う」とねぎらいながら、「民団と在日同胞の愛国心に改めて敬意を表しこれからも団結力で韓日民間交流の懸け橋として活躍していただくことを期待している」と激励した。
この後、議決、執行、監察の各機関順で報告。議決機関と執行機関(決算案および監察委員会職務検証委員会報告含む)は承認したが、監察機関報告については、否決され、一部修正を求める形となった。
新年度活動方針案と予算案の審議では、本来なら、企画1(基調・予算)、企画2(民団新聞)、組織、生活、文教の5分科委員会で行っていたが、全体会議での一括審議に代えた。
その結果、①組織基盤強化と同胞社会の和合②同胞の生活と権益を守る③次世代を育成する④韓日友好促進⑤母国との紐帯強化と韓半島の平和に寄与の5大重点方針を柱にした新年度活動方針案を採択した。
「組織基盤強化と同胞社会の和合」では▽組織結束と信頼回復▽後継者養成▽家庭訪問と団員拡充、「同胞の生活と権益を守る」では▽ヘイトスピーチ根絶▽住民投票権と地方参政権獲得▽生活相談センターの充実化、「次世代育成」は▽オリニジャンボーリー開催▽子どもたちの親睦や学習イベントの《場》作り▽母国修学青少年への支援など。あわせて、韓日友好促進へ懸け橋としての役割を全うしていくことや本国の政権交代を踏まえ、韓日関係の早期修復、在日同胞の地位向上、ヘイト根絶や地方参政権の早期の付与など、在日同胞の要望が反映されるよう、母国との紐帯強化に尽力していく。
また会議の冒頭、昨年11月に除幕した長崎韓国人原爆犠牲者慰霊碑の建立実現までの労苦を称え、姜成春民団長崎本部団長に呂健二団長から表彰状が伝達された。