掲載日 : [21-10-27] 照会数 : 8353
韓日関係改善へ全力、在日同胞に協力要請…姜駐日大使の歓迎会
[ 歓迎宴であいさつする姜昌一駐日韓国大使 ]
姜駐日大使の歓迎会9カ月遅れで開催…コロナ禍で
ノンアルコール会食に120人参集
姜昌一駐日大使の歓迎会が22日、民団中央本部が主催して都内品川区のホテルで開かれた。姜大使が赴任したのは今年1月22日。新型コロナウイルス感染拡大の影響が続き、実に9カ月遅れの歓迎会となった。10月1日に緊急事態宣言が解除され、首都圏をはじめ、全国的に感染者が減少していることから、民団中央では会食を兼ねての開催に踏み切った。
招待客をキャパシティ定員の約半数に抑え、座席ごとにアクリルボードを設置しノンアルコールでの会食にするなど、感染防止対策を講じての開催。首都圏を中心にした民団や傘下団体、韓人会などから約120人が姜大使の前途を祝した。
姜大使は東京大学で東洋史学の修士・博士学位を取得した歴史学者。培材大日本学科の教授、東京大文学部の客員研究員などを務めた日本通だ。
第17代国会から連続で4選を果たし、韓日議員連盟の幹事長と会長を歴任、現在は名誉会長を務めている。
2年前の11月に東京で開催された日韓・韓日議員連盟の第42回合同総会で「首脳会談早期開催を」と呼びかける共同声明を発表するなど、韓日関係改善への意欲を示している。
姜大使の略歴が紹介されたあと、呂健二団長は「韓日関係の悪化は私たち在日同胞にとって生活に直結する死活問題。韓日議員連盟の会長をはじめ、日本での留学経験など、在日同胞の実情をよく存じている大使だからこそ、現在の両国の状況を友好親善ムードに転換してくれると信じている」と期待を込めた。
姜大使は「韓日関係が困難な時期であり、コロナ禍という厳しい中での赴任だったが、9カ月を経て、このように皆さんと顔を合わせることができ、とてもうれしい限りだ」と語り始めた。さらに「差別と抑圧という苦労を乗り越えて、母国を愛し、そして日本地域社会の発展に尽力し続けて現在の地位を築いてきた民団と在日同胞皆さんの底力にはいつも頭が下がる思いだ」と述べた。
韓日関係について、「韓日関係が最悪の状態だと言われているが、私はそうは思わない。幅広い分野で協力関係が進められており、韓国政府はつねに会談の門を開けていることを再三表明している。私も最大の努力を注いでいく」と関係改善への努力を約束した。
さらに、「1965年の国交正常化以後、両国は政治、経済、文化、人的交流など幅広い分野で発展してきた。そして韓半島の完全なる非核化と平和繁栄のため、ともに協力すべき同伴者として、共通の認識を持っている」とし、「在日同胞の皆さんも、民間の相互理解と交流へ、今後ともさらに役割を果たしてくれることをお願いしたい」と呼びかけた。
この後、辛容祥常任顧問の乾杯音頭で懇親会が始まると、姜大使は各テーブルごとに記念撮影をするなど、和気あいあいの雰囲気に包まれながら歓迎会が進んだ。