また、任鍾ソク(イム・ジョンソク)前大統領秘書室長と鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長を大統領外交安保特別補佐官に起用した。
南北関係など韓半島懸案の司令塔役を果たす安全保障ラインを大々的に再編したことになる。北韓による南西部・開城の南北共同連絡事務所の爆破などで南北関係が行き詰まる中、人事刷新で突破口を開く狙いとみられる。
文大統領は今回、南北首脳会談開催の立役者を起用した。国情院長に指名された朴氏は2000年の初の南北首脳会談開催に寄与し、国家安保室長に内定した徐氏は18年の3回の南北首脳会談をはじめ、文政権の韓半島平和プロセス推進に深く関わった。
故金大中元大統領の最側近だった朴氏は国会議員を4期務めた。1998~2003年の金大中政権で大統領秘書室長や文化観光部(現・文化体育観光部)長官を歴任した。
かつては民主党に所属していたが、16年の総選挙を前に離党して「国民の党」に加わり、「民主平和党」を経て今年の総選挙には「民生党」所属で出馬した。文大統領が閣僚級以上のポストに野党側の人物を起用したのは初めてとなる。
青瓦台は朴氏について、「国情院に国家安全保障という本来の任務を忠実に遂行させる一方、国情院が改革を継続して国民から信頼される情報機関になる上で大きく寄与するだろう」と説明した。
統一部長官の候補に指名された李氏は現在、国会議員4期目。共に民主党の前院内代表で、党の「南北関係発展・統一委員会」の委員長も務めるなど南北関係に対する豊富な経験と高い専門性を備えている。1987年に設立された学生運動団体「全国大学生代表者協議会」の初代議長として民主化運動を率いた経歴も持つ。
青瓦台は李氏について、「南北の和解・協力と韓半島の非核化という国政課題を滞りなく推進する適任者」と説明している。
国家安保室長に内定した徐氏は、文政権の初代国情院長として3年余り国情院を率いた。南北、米朝首脳会談など韓半島における懸案の調整役を果たしてきた外交・安保の専門家だ。
青瓦台は「平和・繁栄の朝鮮半島実現という国政目標を達成し、国民が実感できる成果を出せるだろう」と徐氏に期待を示した。
大統領外交安保特別補佐官に起用された任氏は、文政権の初代大統領秘書室長を務めた。先月、南北経済文化協力財団の理事長に就任し、民間分野で南北関係の進展に寄与したいとの意向を示していた。
同じく特別補佐官に就く鄭氏は文政権の初代国家安保室長としてこの3年余り、韓半島の懸案に最前線で対処した。
【聯合ニュース】
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