掲載日 : [21-06-29] 照会数 : 10737
再会を喜び役割を確認…2年ぶり婦人会大研修会、全国で
[ 熱海で開かれた関東Aブロックの大研修会 ]
[ 近畿Aブロックの大研修会で講演する金昭夫所長 ]
草の根交流さらに前へ
6月2日の九州・中国・四国地区を皮切りにスタートした「在日韓国女性の方向性と役割セミナー」と題した、婦人会(劉代永中央会長)の全国大研修会が中北、近畿、関東と続いた。事実上、2年ぶりの地協別開催とあって、参加した会員らは久方ぶりの再会を喜び合うと共に、各地域同士の情報を交換しあった。各ブロックの開会式で劉会長は「組織は人と人が顔を合わせていくことが重要だ。防疫対策を講じ、皆さんを迎えた。実り多い有意義な時間になることを願っている。婦人会組織の活動を停滞してはいけない。ゆっくりでも前へ進んでいくことが大事。会うことの価値、集まることの価値の意義はとても大きい。参加してよかった、次も参加しようという気持ちになってくれることを願っている」と参加会員に呼びかけた。
関東地協は東京、西東京、千葉、茨城、栃木、群馬のAブロック(22、23日)と神奈川、埼玉、静岡、長野、山梨、新潟対象のBブロック(23、24日)に分かれて静岡県熱海市で開催した。
約70人が参加したAブロック開会式には民団中央から朴安淳議長、金春植監察委員長と白眞勲参議院議員、懇親会には呂健二団長もかけつけた。
超党派の「人種差別撤廃基本法を求める議員連盟」の会長を務める白議員は対策法から5年経ってもネットによる匿名のヘイトクライムが絶えないことを指摘しながら、「その上でも、草の根韓日民間交流が大切。婦人会の皆さんがその懸け橋として率先していることに敬意を表し、これからも頑張ってほしい」と期待を込めた。
講師は民団生活相談センターの金昭夫所長、高麗神社の高麗文康宮司のほか、民団中央の李清鍵副総長(A)、徐順子文教局長(B)。
高麗氏は高麗神社の歴史を交えながら古代韓半島と日本のつながりなどを説明した。
篤志家としても知られる金所長は貧困だった幼少期時代から起業、成功までのエピソードをふり返り「私を可愛がってくれた先輩をはじめ、家族のように歩んでくれた部下たちに助けられたからこそ、今がある。その感謝の意味でも社会に還元したい気持ちを持ち続けてきた」と述べた。
◆大阪女子職員が特別体験参加
【和歌山】近畿地協はA(15、16日)、B(16、17日)のブロックに分けて和歌山県の白浜温泉で行われた。Aブロックは京都、兵庫、滋賀から56人。Bブロックには大阪、奈良、和歌山から70人が参加した。
民団京都本部の金政弘団長は「ワクチン接種も進んでいるので、これからもいろんな事業を行ってほしい」と激励した。 Bブロックには、民団中央本部の呂健二団長がかけつけ、「韓日関係がぎくしゃくしているが、草の根運動が大切。一層力をいれていくので、婦人会の皆さんも積極参与してほしい」と呼びかけた。李元徹大阪本部団長も「次世代育成できるのは女性の力だ。人が集まってこそ民団の力が発揮できる。存分に学び語り合ってください」と激励した。
Bブロックには李団長が「勉強の意味で体験させてほしい」と要請し、初めて同本部女子職員4人が特別参加した。
駐大阪韓国総領事館から丁南洙領事が参加し、5月に着任した趙成烈総領事の祝辞を代読した。民団和歌山の孫文敏団長、民団奈良の李勲団長も激励に馳せ参じた。
講演は、民団中央本部生活相談センターの金昭夫所長、李清鍵副総長、フリーアナウンサーの岩佐まりさんの3氏。
李副総長は、婦人会活動の原点について講演した。
岩佐さんは認知症の母と生活している実体験を話しながら、「どのように向き合い、支えていくか。対応していく取り組みが必要」と語った。
◆自分で守る健康社会…中北地協は福井開催
【福井】中北地協は8、9の両日、福井県福井市の芦原温泉で開かれた。愛知、三重、岐阜、福井から約40人が参加。
民団中央本部から鄭夢周副団長、駐名古屋総領事館の朴先哲総領事らが激励にかけつけた。
鄭副団長は「信頼と共感があってこそ婦人会が成り立つ。研修会を通して、つくりあげてほしい」と激励した。
講演は東京大学大学院(工学系研究科・医学系研究科)の鄭雄一教授が「自分で守る健康社会」をテーマにリモートで実施。骨と軟骨の役割についてを説明し、最も不足しがちなカルシュウムとビタミンDの重要性を説いた。
続いて金所長、翌日は民団中央本部の徐順子文教局長が、オリニジャンボリーや青年会など次世代育成について講演した。