掲載日 : [20-02-20] 照会数 : 9695
詩人尹東柱追悼 立教チャペルに市民280人

[ 尹東柱の代表作を韓国語と日本語で朗読する参加者たち ]
平易な言葉ながら清冽な感性で世界中に根強いファンを持つ詩人尹東柱を追悼する集いが16日、東京・豊島区池袋の立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル)で開かれた。この日は尹が1945年に福岡刑務所で獄死した命日にあたる。チャペルは尹を慕う市民280人以上で満員になった。
はじめに金大原司祭の司式に従って全員が祈りを捧げ、聖歌「いつくしみ深き」を合唱した。この後、尹東柱が立教大学在学中、友人に書き送った「たやすく書かれた詩」や著名な「序詩」など7編を韓国語と日本語で朗読した。
第2部では高等学校用国語教科書「新編現代文」(筑摩書房発行)に尹東柱の紹介文(随想『空と風と星と詩』=茨城のりこ)を載せたいきさつを当時の編集者だった野上龍彦さんが講演。同教科書で実際に授業を行った萩原茂さん(吉祥女子中学・高等学校教諭)が「どう教えたか」を、卒業生4人(現在は大学在学中)の感想とともに発表した。