掲載日 : [21-05-26] 照会数 : 9846
オリニジャンボリー見送り…民団中央、本年度活動方針を修正
[ 2018年のオリニジャンボリー ]
コロナ禍対応処置 「75周年式典」なお模索
新型コロナウイルス感染拡大の「第4波」が猛威を振るい、3度目の非常事態宣言発出によって、民団中央本部では執行委員会などを通じオリニジャンボリーの開催見送りや各種行事の見直しなど、新年度活動方針を再検討すると共に、当面の行事や活動方向を修正した。
今年の活動方針では基調で「コロナ感染防止対策と民団活動の両立」と題して、①韓日友好親善②同胞の生活と権益守護③次世代育成の3点を重点課題として掲げた。
まず、次世代育成事業の一大イベント「オリニジャンボリー」は昨年に続いて中止とした。
21世紀に入った2001年、当時の金宰淑執行部が「民族意識は幼少期から」と、全国各地に散在する在日同胞オリニの交流と母国への親しみを感じてもらうため韓国で初開催した。ソウル市内オリエンテーリング(スタンプラリー)、本国児童との交流(韓国の小学校体験入学)、キッズ大パーティ、遊園地など様々な企画で4泊5日を母国で過ごし、「仲間」としての連帯と韓国人としての意識を育んだ。
初期に参加したオリニの最年長は30歳を超えており、青年会や学生会で活躍しているメンバーも少なくない。オリニジャンボリーがきっかけで民族名使用を決意したり、民族学校への進学や母国修学したケースも多く、次世代たちの育成に大きな役割を果たしている。
今年の方針では、韓国への渡航が事実上、不可能なことから東西に分け、日本国内で開催を予定していた。しかし、変異株の拡大を含めた新型コロナウイルスが猛威を振るっていることを懸念し、中止に踏み切った。
次世代育成事業の目玉イベントでもあるだけに、時期を夏から秋・冬を視野に置き、オンラインも活用した代替措置を検討していく。
リーダー育成スクール(組織学院)は前半期は中止、後半期に一本化するが、地方教室および少人数での現地教室については随時対応していく。
昨年、前期、後期ともに中止となった全国地方団長・中央傘下団体長会議は、キャパシティの関係から大阪本部会館大ホールで6月中の開催を検討している。団員・同胞家庭訪問活動は6月から11月にわたって、集中活動地方を選択し展開していく。生活相談センターは電話相談、オンライン相談やLINE通話なども併用していく。
秋に予定している民団中央の創団75周年式典もコロナ感染の状況、ワクチン接種の状況を勘案し開催を検討していく。
韓日友好親善に関しては「こんな時こそ民間交流を」と、民団各地方が日韓親善協会とスクラムを組み、様々な方式で草の根交流活動の展開を奨励していく。