掲載日 : [21-01-29] 照会数 : 16313
団長に2氏、議決と監察は単独…民団中央3機関長立候補者
[ 左から呂健二、任泰洙、朴安淳、金春植(敬称略) ]
第55回定期中央大会で任期満了となる中央3機関長の改選に伴う次期3機関長立候補者が出揃った。登録期間中の1月27日から29日までに中央選挙管理委員会(辛容祥委員長)に届け出たのは、団長に現職の呂健二氏と中央副団長の任泰洙氏の2人、議長は現職の朴安淳氏、監察委員長には現監察委員の金春植氏とそれぞれ1人だった。
団長に2人が立候補したことで、中央委員、代議員合わせて520人と選挙人1133人(10票で1票分)による投票で選挙が行われる。中央団長選挙は2015年以来6年ぶりとなる。
新型コロナウイルス感染拡大の関係で中央大会は招集せず投票はすべて郵便となる。2月26日に開票し、結果は民団公式サイトで公開する。
合同演説会は中止し映像で所信表明配信
通常なら立候補者による合同演説会が関東、東北、中北、近畿、九州、中国・四国地区の6カ所を巡回して行われていたが、今回は取りやめる。その代替措置として候補者の所信表明をまとめた冊子を有権者に送付するとともに、候補者の所信表明演説を録画収録し、2月5日から25日までの期間中に公開する。あわせて所信表明は民団の公式サイトおよび民団新聞でも公開する。
現団長の呂健二団長立候補者は72歳。72年から青年会結成に参加したあと、88年に東京韓国青年商工会会長、89年に在日韓国青年商工人連合会会長を経た後、中央本部の副団長を通算5期15年、議長1期、副議長1期を歴任してきた。
公約として①韓日関係の改善に全力②団員・同胞の生活と権益を守ることに全力③後継者・次世代育成に全力④過疎地方の組織強化と財政確保に尽力⑤母国の発展と韓半島の平和構築に寄与⑥新韓国会館 建設問題取組ーを掲げた。
所信表明では「同胞のため、民団のため、使命を果たす覚悟」としながら、「コロナ対策と民団活動の両立を念頭に、歴史を踏まえ、未来をみつめ、重点課業を着実に実行する」と強調している。
任泰洙団長立候補者は59歳。北海道韓国青年商工会の専務理事を皮切りに民団北海道本部組織部長、団長、中央本部副団長を2期歴任。
公約として①財政問題の対処②多彩な人材活用③本国との一体感④韓日関係の改善⑤中央会館の再生ーを掲げた。
所信表明では「私にはピンチをチャンスに変える柔軟な発想と50代という若さ、フットワークの軽さがある」としながら、「『人・モノ・カネ・情報』をフル活用した活動を実現し、旧態依然のスタイルで民団を先細りさせるのではなく、『温故知新』の精神で新しい道を切り開く」と訴えている。
議長に立候補した朴安淳氏は76歳。1982年に東京韓国青年商工会会長に就任したのをはじめ、88年には在日韓国青年商工人連合会会長、97年からは東京韓国商工会議所副会長。06年から12年まで在日本大韓体育会会長に就いた後、12年から民団中央本部副団長を2期務めた。
所信表明では「次世代の育成、組織幹部養成、自立財源の確立など、喫緊に取り組むべき課題が少なくない」とし、「今なお在日同胞を取り巻く問題は山積しており、皆様の声を聞き、時代の変化をしっかりと分析し、民団の基本的理念を踏まえながら、しっかりしたルール作りに努める覚悟」と述べている。
監察委員長に立候補した金春植氏は74歳。東京・江戸川支部の民生課長を皮切りに同支部副団長、監察委員長、支団長、東京地方本部監察委員を経て中央本部監察委員を3期歴任。
公約として①「不羈独立」の基本理念に基づき、厳正中立、公明正大かつ迅速に決断②是々非々の姿勢で執行機関、議決機関とも協議しながら協力③各級組織の監察機関とも連携を密にし、監察機関の能力向上に取り組む④ヘイトスピ-チ処罰法成立に向けての運動に取り組む⑤「永住外国人地方参政権」実現に向けて、三機関一体となって取り組む。
◆団長立候補者
呂健二(72)現中央本部団長
任泰洙(59)現中央本部副団長
◆議長立候補者
朴安淳(76)現中央本部議長
◆監察委員長立候補者
金春植(74)現中央本部監察委員