監察委員長立候補者
金春植(74)現中央本部監察委員
団員の互助的な運動を模索
親愛なる中央委員・代議員ならびに選挙人、そして組織幹部の皆様!
皆様の在日同胞の地位向上と民団組織発展のためのご尽力に心から敬意を表します。
私は、来る第55回定期中央大会の任員改選に際し、監察委員長に立候補いたしました。
ここに私の立候補に際しての所信を明らかにし、皆様のご支援をお願い申し上げる次第です。
私は、支部監察委員長、支団長、東京本部監察委員、現在は中央本部監察委員(3期)として活動してまいりました。
この間、中央本部では規約委員、組織改革委員、財産管理委員として組織の第一線で団務運営にかかわり微力ながらも組織発展の一助になればと誠心誠意努力してまいりました。
今年、民団は創団75周年を迎えます、創団以来、在日同胞の求心体として、差別撤廃、権益擁護、日本での共生社会の推進と多方面で活動を行い多くの成果と実績をあげてきました。また、祖国の発展にも多大な貢献をしてきました。
しかし、いま民団を取り巻く状況は大変厳しいと言わざるを得ません。
その第一は「慰安婦被害者賠償判決」と「強制徴用被害者判決」による史上最悪といわれる韓日関係の悪化であります。
韓日関係の悪化で再び嫌韓感情が強まることは必至で大変心配されます。
韓日関係の悪化はすなわち私たちの日常生活と人権が毀損される恐れがあり、とりわけ子供たちへの悪影響が心配でなりません。
私たちは、私たちに対する人間の尊厳を否定し蔑む言動を絶対許すことは出来ません。
民団は今こそ、在日同胞の求心体として「求心力」を取り戻さねばなりません。「求心力」を取り戻すためには、韓日友好の架け橋として、また、自らの尊厳を守るために、全団員の力を結集して力強く運動を展開しなければならないと思います。
第二は、今世界は新型コロナウイルス感染症によりパンデミック(世界的大流行)の未曾有の災厄の嵐が吹き荒れています。世界では既に200万人以上が死亡し、日本国内では二度目の緊急事態宣言がなされ、いつ終息するのか見通しも立っておりません。在日同胞の生活や事業にも深刻な被害が及んでいます。民団は本国政府に対して在外国民としてこの危機を乗り切るために困窮生活者に対する支援要請をすべきだと思います。また、この機会を契機に団員の互助的な運動を模索する必要もあるかと考えます。
私は、民団の執行機関・議決機関・監察機関の三機関分立制は、規約に基づいて各機関の職務範囲と権限を定め、各機関の相互けん制によって職務を遂行し、一部の人達への権限と権力の集中を防ぎ、民主的な組織運営を行うためのものであると思います。特に、監察機関は団員の権利、義務、懲戒処分に関する決定を行い、組織の秩序と統一性を維持する権限をもつため、「不羈(ふき)独立」のもと、その独立性が保護されることにより、厳正中立、公明正大にその権能を執行しなければならないと考えます。
監察委員会は、各級組織で組織上問題がおきたときには、事実を調査し規約にのっとり、厳正中立の立場で迅速に問題に対処し、組織運営における葛藤と対立による組織混乱を未然に防止しなければならないものであります。
私は、皆様に、民団組織の健全な発展と真に民主的で開かれた民団のために次のお約束を致したいと思います。
①監察機関は、「不羈(ふき)独立」の基本理念に基づき、厳正中立、公明正大、なおかつ迅速に決断致します。
②監察機関は、是々非々の姿勢で執行機関、議決機関とも協議しながら協力していきます。
③各級組織の監察機関とも連携を密にし、監察機関の能力向上に取り組んでいきます。
④ヘイトスピ-チ処罰法成立に向けての運動に取り組んでいきます。
⑤「永住外国人地方参政権」実現に向けて、三機関一体となって取り組んでいきます。
私は、以上の所信をもって監察委員長に立候補いたしました。
親愛なる中央委員ならびに代議員の皆様、なにとぞ私の基本姿勢にご理解とご支援をお願い申し上げます。
■主要組織経歴
95年~98年 民団東京江戸川支部民生課長。
98年~01年 民団東京江戸川支部副団長。
01年~04年 民団東京江戸川支部監察委員長。
04年~07年 民団東京江戸川支部支団長。
07年~09年 民団東京地方本部監察委員。
12年~現在 民団中央本部監察委員(3期)。