京都府大会で宣誓する李良剛さん(2003年夏)
甲子園初出場を決めた京都国際高校は、民族系の学校としては初めての快挙に喜びを爆発させた。昨秋の近畿大会でベスト4入りを果たし、甲子園出場は「当確」とされたものの、選考委員会による「一発選考」の結果が出るまでは予断を許さなかったからだ。これで1勝でもすれば、甲子園の高校野球史上初めて韓国語の校歌が流れる。創部以来の夢をかなえた学校関係者らに喜びと期待の声を聞いた。
一緒に声援を 李隆男理事長
23年前の創部以来の夢をついにかなえてくれました。民族系の学校としては初めての快挙です。選手たちは京都の代表校として正々堂々と闘ってくれると信じています。この喜びを団員の皆様とともに味わい、一緒に精一杯声援を送りたいと思います。
韓日和合を祈念 朴慶洙校長
学校の教育環境が劣悪な中でも、京都大会、近畿大会で好成績を残し、創部23年目にして見事「甲子園出場」という快挙を成し遂げてくれた野球部選手諸君及び小牧監督、宮村部長、コーチングスタッフにまず感謝の意を伝えます。
韓国系の学校として日本のみならず韓国でも多くの同胞が「甲子園」での活躍に大いに期待し、今まさに支援の輪も広がっております。
この「甲子園出場」が日本社会において「韓日和合」の象徴となることを祈念しながら学校を挙げて声援を送りたいと思います。ヒムネラ(頑張れ)!
喜びと感謝胸に 小牧憲継監督
高校球児なら誰もが夢見る甲子園に出場できることをほんとうにうれしく思っています。創部以来のすべてのシーンが今の野球部をつくりあげてきました。野球部員の努力、頑張りは言うまでもありませんが、保護者、OB、学校関係者、そして京都国際が持つ背景のゆえに応援してくれている多くの在日のサポートに感謝しています。
選手はこれまでの努力を無駄にすることなく初出場の喜びと感謝を思い切りプレーで体現してくれると信じます。これまでの時間に積み上げてきたいつものプレーを存分に発揮してほしいと思います。
感無量の思い 婦人会京都本部河久子常任顧問
野球部発足当時はコールド負けすることも多かったが、一つひとつ試合に勝ち、選手たちの日々の努力、監督の指導の結果、23年目にして甲子園出場という快挙を成し遂げた。
選手たちを、孫を見る気持ちでいつも婦人会は応援してきたことが目に浮かんできて、感無量の思い。まずは、1勝に向けて日々練習の成果を発揮し、甲子園の高校野球の歴史上、初となる韓国語の校歌が流れることを、願っている。
1口5000円の支援呼びかけ 京都国際学園
京都国際学園は硬式野球部の甲子園出場を前に1口5000円(1口以上任意)の教育支援寄付を呼びかけている。
野球部員の移動と宿泊、試合の応援といった当面の費用のほか、将来的には語学教育の深化、進路指導強化に向けた新校舎建設にもあてられる。
口座は京都銀行東九条支店 普通3315701または近畿産業信用組合大石橋支店 普通301333。口座名義は学校法人京都国際学園。寄付金申込書はホームページからダウンロードできる。
問い合わせ同校事務局窓口(075・525・3535、okada@kyoto‐kokusai.ed.jp)
(2021.02.10 民団新聞)